この愛は隠しきれないようです【呪術廻戦】

０１ ページ1

.




呪術界で最も有名な御三家の一つ＿＿五条家。その分家として存在する一条家の長女として産まれた私には幼子から叩き込まれた掟がある。

"五条家の言うことは絶対"

古くからその掟を守り、由緒ある家柄と言われている一条家は五条家にとてつもなく信頼されており年に3回ほど五条家の御屋敷に招待されるらしい。私は10歳の時に初めて着いていく事となった。

初めて参列した私は正直いうと物凄く怠かったのを思い出す。そりゃあそうだ。10歳の幼子が大人にペコペコし、一つ一つの所作を親に厳しくチェックされているのだから。

トイレと言って式を抜け出した私は広い御屋敷の中に少し心躍らせる。


｢わ、凄いお庭!｣


トイレまでの廊下から見えるのは大きな鯉が悠々と泳ぐ池。子供ながらに大きな庭には興奮し窓に張り付いて見る。


｢鯉って美味しいのかな｣

｢ぶはっ、んなわけねーだろ｣


噴き出した音と男の子の声が聴こえて吃驚した私は急いで振り返る。


｢お前、鯉食うの?｣


白髪に宝石みたいな蒼眼、姿を見たことなかった私でもその特徴から誰かなんてすぐに分かり口を開く。


｢ご、五条悟様｣





----------

０２→

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す