223 【NOside】 ページ32
「……それは笑えないね」
がたり、と立ち上がって。
遥弥は静かに目を細め……それから、黙したまま怒りに拳を握り込む。
抗争で人が死なないことなどない。だがどうも……どうしても、侮辱されているようにしか思えなかった。
ボスに付き従う有象無象の黒マフィア連合軍はどうだか知らないが、
……どうも親玉であるペッカートファミリーは確実にこの戦いを“楽しんでいる”ように思えるのだ。
「君、ご苦労様。もう下がっていいよ。……ああそれから君は、もう一度諜報部隊を編成し直しておいて。
今度は向こうの本部に近寄る必要は無い。ただ進軍があったら報せて」
「「Si」」
側近と構成員が揃って頷き、それぞれが迅速に動いていく。
その背中が遠ざかっていったことを確認してから、遥弥は執務机の盗聴防止機能付きの固定電話を取った。
「
『遥弥？ 何かありましたか』
「母さん……いや、門外顧問。敵方に動きがあった。本部での修行もほどほどにしろって伝えておいて」
『敵方に動き？ ……やはり、総攻撃の準備を早目に始めたということですか？』
低められた声に、「そう」と頷く。
母親の……Aも並々ならぬ危機感を抱いている様子で、もう一度「そうですか」と頷いた。
『して、異変というのはどのような？』
「……雷と晴。どちらも姿を消したそうだよ。俺の部下が数人やられた。
消えたのが、術士による幻覚かはまだわからないけど、こちらに進軍してる可能性も十二分にあるでしょ。
……輜重隊を潰すのはこっちで引き受ける。キャバッローネ2人組以外の大空は、梨奈に掛かりきりだろ？
他の援軍はいらないから早くランボさんを寄越して。ミラノでもこっちでもいいから」
『ええ、わかっております。いいですか、くれぐれも無茶をしないように。
ただちに正平様も派遣しますから……あなたは、お父様よりも無鉄砲なところが時たまありますもの』
「父さんより？ ……はっ、冗談じゃない。
……それじゃ作戦総指揮。頼みましたよ」
『あ、ちょっと。待ちなさい、遥弥＿＿＿＿』
ガチャ。
乱暴に受話器を置くと、遥弥は同様に乱暴に椅子に腰掛けた。
これで雷の守護者が前線の戦いに加わる。ボスを食い止められないのは想定内、少しでも時間を稼ぐのが支部の役割だ。
(来るなら、来てみなよ)
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やっさん - さにー☆彡さん» 余談、最後のインタビュー、ティナちゃんの禁句に汗。もう少しで、病院送り！？が・・・笑！？ (2019年4月14日 11時) (携帯から) (
レス) id: 6ef490f023 (このIDを非表示/違反報告)
やっさん - なに！！？この、戦争！？の裏に、アベルト・ル・ベーネ・・・・・！？しかも、計略？！ (2019年3月16日 7時) (携帯から) (レス) id: 6ef490f023 (このIDを非表示/違反報告)
さにー☆彡(プロフ) - みーさん» おおお……見直しをしていないのがバレましたか……。自分でもチェックしてみますが、今どうしても気になる、というのがあれば教えてください←（そして返信遅れてすみません…） (2018年7月7日 21時) (レス) id: 7528447bd9 (このIDを非表示/違反報告)
みー - いつも登下校中に楽しく読ませていただいています！楽しみではあるのですが、その、少し誤字が多くて読みづらいです…。結構箇所が多かったので、見直しと訂正をお願いしたいです。お話自体は本当に好きなので！更新待ってます！ (2018年6月14日 22時) (レス) id: 042acd99ca (このIDを非表示/違反報告)
すすき - さにー☆彡さん» ありがとうございます！ 参考にします！ 梨奈の活躍待ってます！ (2018年4月29日 10時) (レス) id: 48e4898fb0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さにー☆彡
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hovel/AKOwww1
作成日時：2018年4月13日 7時
