217 【NOside】 ページ26
……蓮の花を、見た。
藍色の霧の中、家宣はゆっくりと目を開ける。
連なる怨嗟の声。耳を劈くような悲鳴。そして、鮮烈な、赤。
そこにあったのは、純然たる死と闇の世界だった。
そしてそれは、現実ではなく厳格であることもまた、初代の再来とまで言われたツナの超直感を受け継いでいる彼には、
よくわかることだった。
「……めぐ、る？」
誰もいない、藍色の幻覚空間で、幼く、賢い自らの幼馴染の名を呼ぶ。
試練の担当者。ボンゴレの監視者。マフィアを憎む父親の、遺志を継ぐ者。
……ふと、大きくなった悲鳴に、家宣ははっと目を見開いた。
誰もいない霧の中で、一つの映像が展開されていた。２人の人影。六道骸と、それから巡だ。
酸鼻極まる光景の中、見るにも耐えない惨状の抗争跡を、二人の霧は表情を変えずに歩んでいる。
やがて彼らは一つの部屋に辿り着いた。血のこびりついた鋼鉄の扉。
それは一目で拷問が行われている部屋だとわかる証憑。
『……やれやれ。さすがはマフィア、悪趣味な拷問がたくさんだ』
『そんなところに息子を連れてくる父さんも、趣味が悪いと思いますが』
『何を今更。君はボンゴレの終焉を見届ける監視者。マフィアの闇を知らなくてどうします？』
『バカらしい。そうやって子供に選択権を与えないあなたこそ、“自分勝手な大人”ですよ。
あなたの嫌いなね』
『……わかっていますよ。僕も僕で醜悪だ。自分の思想を息子に押し付けるなど、やはり狡い大人と同じです』
ふん、と巡が興味なさげに目の前の惨状を見やった。
おびただしい数の死体。それから、皮膚の焦げる悪臭。
ふとそこにあるバスタブのようなところから、濃硫酸の臭いが立ち上っている。
「……巡」
あまりにも見ていられなくて、家宣は思わず目を瞑った。
マフィアの闇。血と涙の上に成り立っている、強大なマフィアの、影。
それを一番知っているのが、一番小さな幼なじみだという事実が、
そして平然とした態度の巡が……『平然としなくてはならない』巡が悲しくて辛い。
「……失礼しました。別に見せるつもりはなかったんですが、
やはりノブくんは感受性が強いんですね」
「巡、ハチ」
不意に霧が晴れ、巡と霧
「……始めましょうか」
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やっさん - さにー☆彡さん» 余談、最後のインタビュー、ティナちゃんの禁句に汗。もう少しで、病院送り！？が・・・笑！？ (2019年4月14日 11時) (携帯から) (
レス) id: 6ef490f023 (このIDを非表示/違反報告)
やっさん - なに！！？この、戦争！？の裏に、アベルト・ル・ベーネ・・・・・！？しかも、計略？！ (2019年3月16日 7時) (携帯から) (レス) id: 6ef490f023 (このIDを非表示/違反報告)
さにー☆彡(プロフ) - みーさん» おおお……見直しをしていないのがバレましたか……。自分でもチェックしてみますが、今どうしても気になる、というのがあれば教えてください←（そして返信遅れてすみません…） (2018年7月7日 21時) (レス) id: 7528447bd9 (このIDを非表示/違反報告)
みー - いつも登下校中に楽しく読ませていただいています！楽しみではあるのですが、その、少し誤字が多くて読みづらいです…。結構箇所が多かったので、見直しと訂正をお願いしたいです。お話自体は本当に好きなので！更新待ってます！ (2018年6月14日 22時) (レス) id: 042acd99ca (このIDを非表示/違反報告)
すすき - さにー☆彡さん» ありがとうございます！ 参考にします！ 梨奈の活躍待ってます！ (2018年4月29日 10時) (レス) id: 48e4898fb0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さにー☆彡
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hovel/AKOwww1
作成日時：2018年4月13日 7時
