174 ページ32
＿＿＿＿翌日。ボンゴレ本部地下。
「ダメ。ぜんっぜんダメ。やり直し」
「ったくこのダメツナが。息子ができてることだぞ、とっととできるようになれ」
宿題強化合宿(まさくんが、修行を始められるまでの宿題地獄をこう呼び始めた)が一段落して、トレーニングルームを訪れた私は、
遥弥先輩とリボ兄の呆れたような声に足を止めた。
おそるおそる中に入ると、壁によりかかって真剣な顔をして様子を見守ってるあきちゃんがいる。
どうやら獄寺先輩は、今はビアンキさんとマンツーマン修行のようだ。
「梨奈。お前も来たのかよ」
「あ、うん。あきちゃんも見学？」
「まーな。俺はもともと宿題終わってるし、基礎戦闘力の訓練は親父よりずっと進んでるしな」
言いながらも、あきちゃんはトレーニングルームの3人から視線を動かさない。
腕を組んだ遥弥先輩とその肩に座った小さなリボ兄が、膝をついて肩で息をするツナ先輩を見下ろしている。
どうやら、死ぬ気丸なしでのハイパー化のトレーニングが始まっているらしい。
「ハイパー化してる時の意識はあるんでしょ。
死ぬ気丸が自分にもたらしている変化をイメージしながら、もう一回やってみな」
「はぁ、はぁ……は、はい！」
疲れていながらも、ツナ先輩の瞳に灯る炎は揺らがない。
私は破顔すると、あきちゃんに目を向けた。
「それじゃあ、私、みんなの修行見てから、宿題に戻るね」
「おう。あー、まさのこと頼んだぜ。あいつ俺も遥弥先輩もいねーとぜってぇサボるからな」
「あは……確かに」
まさくんは要領がいいから、スキを見てサボるのがとても上手なのだ。
彼は一見武おじ様譲りの天然さんに思えたりするけれど、実はとっても計算高い。
超直感とはまた違うけどカンは鋭いし、優秀な観察眼も持っている。頭の回転が早いんだよね。
「じゃあねあきちゃん。頑張ってね」
「お前もな。11代目にお側にいられなくてすみませんって伝えとけよ」
「はーい」
別にそれは必要ないんじゃないかな……と思いつつ、私は頷いたのだった。
じゃないと本気で落ち込んじゃうだろうし、あきちゃん。ほんとにお兄ちゃんのこと好きだから。
「次は……獄寺先輩と、恭香さんのところかなぁ」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 235人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「リボーン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
やっさん(プロフ) - さにー☆彡さん» 原作を読んでから、読み直しました。敵の強さ、一人一人が、バミューダどころか、チョッカーフェイスクラスの強さ(・・;)!?洒落に、なりませんね汗汗。 (2020年8月15日 14時) (
レス) id: fd24bdc7a6 (このIDを非表示/違反報告)
やっさん - さにー☆彡さん» ここでの、ディーノは、リボーンの人物だったのですね汗。物語ですが、ここでは、過去と未来が交錯しているようですね♪次は、いよいよ、大決戦！？余談・・・ボンゴレに出てくるキャラクターは、怪物ばっかり・・・汗笑笑。 (2019年3月15日 19時) (携帯から) (レス) id: 6ef490f023 (このIDを非表示/違反報告)
さにー☆彡(プロフ) - やっさんさん» ダイの大冒険は読みましたが、ここのディーノはリボーンの登場人物です汗 (2019年3月15日 18時) (レス) id: 632d3b069c (このIDを非表示/違反報告)
やっさん - さにー☆彡さん» 余談ですが、サニーさんは、ダイの大冒険をよんだのでしょうか？ディーノは、ダイの本名？ですが・・・？？。 (2019年3月15日 18時) (携帯から) (レス) id: 6ef490f023 (このIDを非表示/違反報告)
さにー☆彡(プロフ) - そなたさん» ありがとうございます！ そう言ってくださり光栄です！これからもよろしくお願いします！ (2018年4月8日 20時) (レス) id: ec1d0032bb (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：sunny
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hovel/AKOwww1
作成日時：2017年12月12日 19時
