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走っていていきなり、勢いよくぶつかったせいか、Aはそのまま後ろに尻餅をついた。
彼女と衝突した少年の方も驚いたようで、硬直したまま目を瞬かせながら尻餅をついたAを見下ろしている。
「Aちゃん！？」
「き、君、大丈夫？」
慌てて太宰が彼女に駆け寄っていくと、Aがぶつかった少年も我に返ったようで、急いで彼女に手を伸ばした。
Aが笑顔で『うん、大丈夫』と少年の手を取ったことで、太宰も幾分か安堵して足を止める。
「怪我はない？」
『平気だよ。お兄さんも大丈夫？ ごめんなさい、わたし前みてなくて』
「大丈夫だよ」
蜂蜜色の、ツンツンとした髪に同色の優しげな瞳。
太宰と同年代くらいだろうか。落ち着いた雰囲気は大人のそれだが、姿は童顔な少年そのもの。
不思議な空気を纏う少年だ……太宰は僅かに目を細めると、笑顔を作って少年に歩み寄る。
「すみません、私がこの子をちゃんと見れていなくて」
「あっ、いえ、大丈夫です！ 俺も前方不注意だったので……あ」
「何か？」
もしかしたら、と呟いた少年が、足下にあった光る何かを拾い上げる。
「これ、君の……じゃないかな？」
『あっ、それ、さっきわたしが治兄に購ってもらった……ありがとう、お兄さん！』
「気づけて良かったよ」
少年は微笑んで、Aの手のひらに拾った指輪をそっと載せる。
銀色のリングと台座に、嵌め込まれたオレンジ色の玉。確かにそれは、先刻太宰が彼女に購い与えた玩具の指輪だった。
『……ありがとう、ほんとに』
「……ううん。ぶつかっちゃってごめんね？」
それじゃあ俺はこれで、と少年は太宰に会釈したのち人混みの向こうに消えていく。
それを見送ってからAは太宰に向き直ると、彼の手を握って笑顔になる。
『治兄、ごめんね。もうはぐれないからね』
「うふふ、それがいい。次は何処に行こうか」
＊
「……ああ、リボーン。俺だよ。
……ん？ だからそれについてはごめんって。だってルパンとかいうバーに行けば何かあると思ってさ。
でも結局作に会えたんだろ？ ……草壁さんにはもう一回謝っといた方がいいけど。
え、本題？ そうそう、それだったね。俺も太宰治と接触したよ……平気、あのタイプは怖いけどまだ気づかれてないと思う。
今から一度並盛へ帰るよ。目的は果たした」
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さにー☆彡(プロフ) - きなっちょさん» ありがとうございます！リボーンと文ストのクロスもっと増えてほしい…楽しんで頂けたなら幸いです！！ (2019年7月11日 19時) (
レス) id: 632d3b069c (このIDを非表示/違反報告)
きなっちょ(プロフ) - ものすごく面白かったです！文ストとREBORN!!のクロスオーバーってあんまりないからこれ見て感激した(^^) とにかく設定が凄い…( ；∀；) (2019年7月10日 13時) (レス) id: 9d0e711e2b (このIDを非表示/違反報告)
さにー☆彡(プロフ) - やっさんさん» わざわざありがとうございます笑 実は元々リボーンの子でしたので、かなりややこしいです。年に触れると怖いです笑 (2019年3月3日 10時) (レス) id: 632d3b069c (このIDを非表示/違反報告)
やっさん - 全て、読みました。夢主の実態は、ややこしいですね。文ストだけに、ヤバい話ですが、陽気なヤバさで面白いです。それに、しても、夢主さん、かわいい姿をして、怒らせると、滅茶苦茶怖い！！滝汗。 (2019年3月3日 9時) (携帯から) (レス) id: 6ef490f023 (このIDを非表示/違反報告)
さにー☆彡(プロフ) - futureblue�鏡い気�» ありがとうございます！！ どちらも面白いですよね！ 続編書いたらぜひ、よろしくお願いします！！ (2018年4月27日 19時) (レス) id: ec1d0032bb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さにー☆彡
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hovel/AKOwww1
作成日時：2018年4月2日 11時
