インタールード ページ46
＿＿＿＿アルベルト・ル・ヴェーネレ。
その名は、ボンゴレ１０代目ファミリーにとって、いや、特にボスである綱吉とその家族、
及び雲の守護者である雲雀と、何よりその夫人であるAにとって大きな意味を持つ人間だ。
天才の一族と名高いヴェーネレ家の中でも、異端とされる天才――１０代目当主。
ただその頭脳だけで、数十年先の未来を見通すとまで召された怪物である。
＿＿＿＿そして、彼はAの実兄であった。
自らの目的のために、彼はAが１０歳の時に両親を殺害し当主となった。
そしてAはそれを受けて日本に逃亡――それも、アルベルトは敢えて逃がしたのだが――雲雀の義理の妹となった。
１６の時、Aは綱吉の力を借りて、彼といったんは決着をつけたかのように思えた。
しかし、それだけでは結局ボンゴレと彼の因縁は終わらなかった。
綱吉と京子が三十代後半まで年を重ねた頃だ。
アルベルトの息のかかった黒マフィアとボンゴレは全面戦争を演じたのである。
その時の彼らの目的は、『
それで、もはや、アルベルトとボンゴレ、そしてAの因縁は終わった。
そのはずだったし、皆がそう思っていた――。
「でもね。僕はまだ、あの男の息遣いが聞こえてきているような気がしていたのさ。
草食動物でも、咬み殺し甲斐のある肉食動物というわけでもない。
あの男特有の、得体の知れない怪物の息遣いが」
そう、"あの"雲雀が、怪物と呼ぶ男だったのだ、アルベルトは。
咬み殺し甲斐のある獲物を好む彼が、珍しくも嫌う人間――六道骸とは、また違う方向に、嫌悪の念を向ける"人間"。
「だから僕は、綱吉が『殺された』ことも、あの男の"仕業"なのかと考えていた」
あるいは、彼の、息のかかった"駒"なのではないかと。
……しかし、この世界には、アルベルト・ル・ヴェーネレはいなかった。
それどころか、ヴェーネレ家も存在せず、Aもいなかった。
「綱吉――小動物が、まだ完全に『死んでいない』ことには、必ず意味がある」
雲雀がハーフボンゴレリングを、応接室のデスクに放る。
「――彼を撃ち、僕らが殺したあの暗殺犯。
あるいは、彼が何かを握っていたのかもしれないね」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 417人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「リボーン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
さにー☆彡(プロフ) - みっきーさん» あわわわ……………ずっと死んでいて申し訳ない………もしかしたら復活するかもなので リボーンの時をお待ちくださると嬉しいです…… (11月12日 17時) (
レス) id: 9e23474db1 (このIDを非表示/違反報告)
みっきー(プロフ) - この作品が好きすぎてもう何周目か分かりません笑 作者様のペースで構いませんのでいつか更新お待ちしております*ˊᵕˋ* (11月10日 14時) (レス) id: 39298dc62b (このIDを非表示/違反報告)
月夜 - はじめまして。この作品1日で読んじゃいました。続編楽しみにしています！作者様のペースで頑張ってください！ (2023年1月18日 23時) (レス) @page50 id: 67498ba261 (このIDを非表示/違反報告)
ラウル - 続編があるのか？！この話すごきだから楽しみしている。頑張ってほしい (2022年10月17日 20時) (レス) @page50 id: 33b2563cc3 (このIDを非表示/違反報告)
やっさん(プロフ) - さにー☆彡さん» もう、続編が、ないのかと、半分諦めていましたが、まだ続きが、あるのですね。まだ、時間が、必要かもしれませんが、楽しみに待っています(^^♪。 (2022年9月11日 23時) (レス) id: a424e1a16c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：さにー☆彡
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hovel/AKOwww1
作成日時：2020年1月30日 8時
