14 ページ16
「ジッリョネロの……」
「そしてアルコバレーノのボスだ。久しぶりだな、ユニ」
「……はい、リボーンおじさま」
「知り合いなのか、リボーン」
ミツ君の鋭い問いに、ああ、とリボーンは軽く首を振ることで応える。
先代大空のアルコバレーノ・アリアの娘。リボーンにとってはボスというよりは友人の形見のような存在だろう。
そして、俺にとっては＿＿＿＿。
「白蘭。私は、チョイスの再戦に賛成です」
「賛成ですって言われてもねー。はいそうですかって答えるわけにもいかないってこと、ユニチャンだってわかってるでしょ？」
「同様に、白蘭、私がそう言われて引き下がるとは思っていないでしょう？」
「それは、まあね」
まったくなあ、うまく操っていたつもりだったんだけどなあ、と白蘭はどこか愉快そうに呟く。
白蘭の言い方。どうやらこの様子だと、ユニの精神を封じ切れていなかったことを薄々気づいていたようだ。
“前”の白蘭はそれなりに驚いていたようだったのに。それも友香が動いていたせいか？
それとも＿＿＿＿。
「あの時からずっと、君はボクに操られたふりをしていたのかな？ それともただ逃げていただけだったのかな」
「それは白蘭、あなたの想像にお任せします」
「そっか。お任せされちゃったから、ボクは邪推することにするよ♪
……君はボクが動くのをずっと待ってたんじゃないかな。そして君と……そして友香チャンの理想のためにボクを利用しようとしていた。違う？」
「お任せする、と言いました。正否を問われても答えませんよ」
ユニが海のように深い青色の目を細めて微笑んだ。
その笑みは純粋無垢な天使のようにも、腹の底で深謀奸計を渦巻かせる悪魔のようにも見えた。
けれどわかることはただ一つ、ユニは俺の知る“ユニ”と同様、誰かを守るために強い意志を掲げているということ。
「……ま、いいか♪ じゃ、さっきの答えね。悪いけど、君の意見は聞けないな。
君はあくまでナンバー２。ボスのボクは、その進言を却下する」
「そうですか。では、私は＿＿＿＿今この瞬間をもって、ミルフィオーレを脱退します」
「何！？」
ミツ君が目を見開き、ユニを凝視する。
ユニはそのミツ君の視線には応えず、友香を、ツナを、そして俺を見た。
白蘭が唇を歪めた。
「そう来るんじゃないかと思ってたよ、ユニチャン」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 417人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「リボーン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
さにー☆彡(プロフ) - みっきーさん» あわわわ……………ずっと死んでいて申し訳ない………もしかしたら復活するかもなので リボーンの時をお待ちくださると嬉しいです…… (11月12日 17時) (
レス) id: 9e23474db1 (このIDを非表示/違反報告)
みっきー(プロフ) - この作品が好きすぎてもう何周目か分かりません笑 作者様のペースで構いませんのでいつか更新お待ちしております*ˊᵕˋ* (11月10日 14時) (レス) id: 39298dc62b (このIDを非表示/違反報告)
月夜 - はじめまして。この作品1日で読んじゃいました。続編楽しみにしています！作者様のペースで頑張ってください！ (2023年1月18日 23時) (レス) @page50 id: 67498ba261 (このIDを非表示/違反報告)
ラウル - 続編があるのか？！この話すごきだから楽しみしている。頑張ってほしい (2022年10月17日 20時) (レス) @page50 id: 33b2563cc3 (このIDを非表示/違反報告)
やっさん(プロフ) - さにー☆彡さん» もう、続編が、ないのかと、半分諦めていましたが、まだ続きが、あるのですね。まだ、時間が、必要かもしれませんが、楽しみに待っています(^^♪。 (2022年9月11日 23時) (レス) id: a424e1a16c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：さにー☆彡
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hovel/AKOwww1
作成日時：2020年1月30日 8時
