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甘えん坊の王子様２ ページ39

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「Aちゃんもっと素直になればいいのに」

「や、年下に甘えるわけにもね」

「いいんだよ、年齢関係なく甘えてくれて。Aちゃんは女の子なんだから」

「そうは言っても」

「たくみもAちゃんが入る前、最年長だったからしっかりしなきゃなぁって思ってた。正直最年長じゃなくなったとき、甘えられるなぁって思ったんだ」

「…今甘えてんだ？」

「うん！」


笑顔で頷かれる。

そっかぁ。

まぁわたしも同じ気持ちだ。

最年長だから、メンバーに甘えるのを遠慮する。


「匠は甘えたかったの？一期生がいるじゃん」

「先輩は先輩だもん。同じグループで年上ってAちゃんしかいないし」

「わたしは逆に一期生に甘えちゃうけどね」

「Aちゃんとられちゃうんじゃないかって、みんな心配なんだよ」

「そういうんじゃないよ。ん、でも、たまには甘えたいよね」

「やったー」

「たまに、だからね」

「それが今日」


匠に抱きつかれて、勢いありすぎて倒れた。

近い距離に匠の顔がある。


「あとで」

「ちぇっ」

「今はメシの時間」


聞き分けよく起き上がってくれた。

パスタをくるくるとフォークに巻き付けて。


「はい、あーん」

「…」


なんか夢見がちなことやってきた。


「あれ？あーん」

「するの？」

「もちろん」

「…あーん」


こいつ、恥ずかしいことガンガンやってきそうだな。


「Aちゃんからも」

「絶対やだ」

「えー」

「匠といると恥ずかしい」

「んー、そうかな？」

「そうだよ」


匠に腰を引き寄せられて。

ちゅっとパスタ味のキスをした。


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