一緒に住んだら？ ページ30
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太輔くんと会うたび体を重ねてる。
手のひらで胸を包みながらキスするの好きだよね。
「一緒に住んだら毎日えっちされそう…」
藤「はははっ」
「だって会うたびしてるから」
藤「会えない時間を埋めてるんだよ」
週一では会いたいって時間を作ってるけど、
忙しいともっと期間が開くときだってあった。
藤「Aは俺と毎日したいの？」
ほら、そうやって意地悪してくる。
「そういうわけじゃ…」
藤「あーあ、俺は毎日したいのになぁ」
「!?」
藤「あはっ！」
わたしそんなにひどい顔してた!?ってくらい笑われた。
藤「公演期間中じゃなければ、ね」
「…あとわたしが女の子の日じゃないときで」
藤「もちろん。Aの体調は第一に考えるよ」
意地悪のあとは優しくて。
アメとムチでいいようにほだされてる。
藤「…俺さ、あるところで見ちゃったんだけど」
「うん？」
藤「Aって阿部くんのこと好きだったの？」
いやあああ！
いっちばん知られたくなかったのに！
「あの…その…昔」
藤「今は？」
「…もうフラれてるから」
忘れてきてたのになぁ。
思い出しちゃった、阿部ちゃんにフラれたときのこと。
藤「Aをフる人なんているんだ？
Aからはぞくぞくフッてそうだけど」
「ねえ」
藤「もったいないねぇ」
頬をさらっと撫でられる。
藤「でも阿部くんがフッてくれたおかげで、Aが手に入った」
「―――」
藤「なに？阿部くんがよかった？」
「そんなこと、ない」
藤「未練ある？」
「だってわたし、阿部ちゃんのことほんとに
好きだったのかわかんなかったし、
阿部ちゃんと一緒にいるビジョンが見えてなかった」
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作者名：わたあめなのは
| 作成日時：2022年9月20日 15時
