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藤「大事にするからね」
「わたしも…。あの、好き、です」
藤「俺も、好きだよ」
初めて。
好きだって告白した。
阿部ちゃんは好きだと伝えられずに終わったし。
瑞稀と付き合うときは、好きなんて言わなかった。
お互いに好きって伝え合うことができるって、なんて幸せなんだろう。
ふと、浮所やのえるのことが頭をよぎる。
申し訳ないけど、浮所にはごめんなさいしなきゃな、ちゃんと。
のえるにも報告義務があると思ってる。
のえるは優しいし、わかってくれるから…
わたしの幸せを、祝ってくれると思う。
2人もフるのって心が痛い。
思わせぶりなことしてた自業自得。
あとは…あとはそうだな。
「ねえ藤ヶ谷くん」
藤「ん?」
「藤ヶ谷くんのこと、もっと知りたいです」
会うたび抱き合うことしかしてなかったわたしたちは、
まだお互い知らないことがある。
些細なことでいいから、教えてください。
藤ヶ谷くんは目を細めると。
藤「ひとまず、さ」
敬語はなしにしよっか。
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作者名:わたあめなのは | 作成日時:2022年9月20日 15時