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藤ヶ谷くんとこうして会ったのも偶然で、
もちろんこれから一緒に過ごす約束もしていなかった。


会ったからにはいつもみたいになるのかなとは思うけど、
これはこれでわたしと藤ヶ谷くんのことがバレてしまう。


一体どうすれば。




…北山くんを拒むのももったいない。




わたしの中の黒い部分が言う。


嫌な女の部分出てきたな。


藤ヶ谷くんとも北山くんともこそこそするのであれば。


2人とも認知してしまえばいいんだ。









「あの…よかったら北山くんもうちに来ますか?」









2人の目が見開かれる。


藤ヶ谷くんからは腕の力を込められた。









北「おもしろそうじゃん」









北山くんはわたしの腕から手を離すと、
そのまま藤ヶ谷くんの肩を叩いた。









北「よろしくな、藤ヶ谷」


藤「…」









藤ヶ谷くんには、お気に召さなかったみたい。


ごめんなさい。


それでも後戻りはできないし、
藤ヶ谷くんもなにも言ってはこなかった。




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作者名:わたあめなのは | 作成日時:2022年8月23日 15時

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