全部、終わらせよう ページ12
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クイズ番組の収録、よりによって阿部ちゃんも一緒だった。
会うのフラれたとき以来だな。
あと一緒なのは浮所と、皇輝。
「皇輝、仲良くしてね」
浮「待って待って!ここは俺とでしょ!」
さっそくツッコミが入る。
「皇輝が一番安全」
皇「浮所くんAちゃんになにかしたんですか?」
浮「Aんち泊まった」
「あれはやむを得なかった」
浮「あっ!ちゅーする約束!」
「今持ち出すな。あとでね」
皇「いや、どういう関係なの?」
わたしたち3人は事務所集合で、車でテレビ局までまとまって来た。
阿部ちゃんはまだ来てないみたい。
「あ、わたし楽屋別だー」
女性だから配慮してもらえてる。
阿部ちゃんと同じ楽屋は気まずいからありがたい。
浮「Aの楽屋いていい?」
「瞑想するから無理」
皇「体よく断られてる」
またあとでね、って別れて楽屋に入る。
もうクイズ番組に出るからって、勉強するのはやめた。
1人の楽屋は暇だけど、浮所といたい気分でもないしなぁ。
もちろんあのときのお礼はちゃんとしたいから…
キスするかはともかく、なにかプレゼントしたい。
一番安上がりなのはキスだけど物にしよう、なにがいいかなー。
ぼけーっとしてたらドアがノックされた。
「はい」
ドアが開いて、入ってきたのは―――阿部ちゃんだった。
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作者名:わたあめなのは | 作成日時:2022年8月23日 15時