サプライズ ページ25
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連日ステージをこなして、気づけば中盤だった。
今日も2公演を終えて、舞台袖から楽屋に戻る。
「楽ししゅぎ〜サマパラ最高〜」
橋「A溶けてる」
高「そろそろ疲れ溜まってくる頃だしねぇ」
楽屋一緒でもいいんだけど、
そこは配慮されててわたしだけ別だった。
衣装脱いで下着姿でぐでーんってしよー。
どんなにだらしないカッコしててもバレないー。
楽屋はクーラー効いてて涼しいし、ソファ柔らかいしサイコー。
キャミにパンツ姿でだらっだらくつろいでいたら、
ドアがノックされた。
「はーい」
ドアが開く。
現れた人物にぽかんとした。
「え?」
藤「はっ。なんてカッコしてんの」
藤ヶ谷くん、だった。
わたしのだらしない姿見て笑ってる。
楽屋に入ってくる藤ヶ谷くん、テンパるわたし。
「な、なんでいるんですか」
藤「なんでって、ライブ見に来たんだけど」
片手を捕らえられて、ソファに倒される。
藤「俺のためにこんなえっちなカッコで待っててくれたの?」
せっかく落ち着いてきてたのに、一気に体温また上がった。
近くで見る藤ヶ谷くん、かっこいい…。
ちゅってキスされて。
藤「俺以外のヤツだったらどうするの?
そいつに、こういうことされたら」
ふるふるっと首を横に振る。
やっと頭が追い付いた。
サマパラ期間中は、ライブのことだけを考えようって思ってた。
その間、藤ヶ谷くんには会えないんだって、
さみしさを紛らわすためにも。
なのに今、目の前に藤ヶ谷くんがいる。
夢じゃない。
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作者名:わたあめなのは | 作成日時:2022年8月23日 15時