君との関係 ページ16
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わたしが一番彼氏に近いことをしてるのは涼だ。
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スマホのアラームで目を覚ます。
まだ寝かしといてほしい。
だけどきちんと起きるのはわたしのいいところだ。
隣で寝てる涼を起こす。
「涼」
橋「わかってる、わかってるよ」
目、閉じたままなんすけど。
「寝るな、寝たら遅刻するぞ」
橋「あーっ」
「服着たいからガチでどいてほしい」
橋「朝から当たり強くない？」
起き上がった涼を超えて立ち上がろうとしたら、抱きしめられた。
「ガチ本さん」
筋肉すごいんだもの。
橋「もうちょい。もうーちょい」
「んー、もうちょいね」
橋「朝ごはんは俺が作るから」
「いいの？」
橋「Aによくしてもらったからね」
彼氏はいないけど、いっちょ前に性 欲はあった。
わたしこそ涼のこと利用してるのにな。
だからといって付き合うのとは違う。
涼もそれをわかってる。
セのつくあれだなぁ、わたしたち。
橋「Aは他に誰かにこういうことさせてる？」
「させてないよ、涼だけ」
橋「それって俺が特別ってことかな」
「んー、そうかもしんないな。涼しか頼めなかった」
本当になんとなくの判断で。
グループ内で手を出すなら。
そんな汚い考えで選ばれた。
橋「Aの拠り所になれてるならそれでいいよ」
ぽんぽん、と頭を叩かれた。
どっちが年上なんだか。
ひとつしか変わんないからなぁ。
てかいろんな人に年上って思われてないのよわたし。
特にうちの緑。
橋「はい、じゃあ起きるか」
「うん」
橋「ごはん食べたら同伴出勤ね」
「はは、バレちゃうね」
好きでもないのにえっちして。
涼の彼女になれたらすごくラクだったろうな。
でもそれはきっと、「あの人」の二の舞になるから、しない。
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作者名：わたあめなのは
| 作成日時：2022年6月28日 15時
