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そろそろ出番です、ってスタッフさんが呼びに来た。
あ…。
阿「終わったらまたおいで」
「でも」
阿「俺がAと話したいの」
「…阿部ちゃん」
阿「泣かない。これから本番でしょ」
「…うん」
阿「みんな、Aのこと頼んだよ」
阿部ちゃんが帰っていく。
本番が終わったらまた、会いに行っていいの?
ぽん、と肩に手を置かれた。
優斗だった。
高「なにがあったかわからんけど、行くぞ」
猪「浮所って言ってたな。あとでシメる」
橋「俺らのAを泣かせるなんて許せないね。手つないであげるから行こう」
作「ほら、Aのローラー。ちゃんとパフォーマンスできるか?」
瑞「大丈夫、おまえには俺らがついてるから」
「―――うん」
阿部ちゃんのことで頭がいっぱいになってたけど。
わたしにはこんなに素敵な仲間がいる。
みんなのこと大事にしたい。
「やる。頑張る」
高「よっしゃ、それが俺らのA」
瑞「もう泣くなよ」
「だいじょぶ」
わたしはなんて恵まれた環境にいるんだろう。
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作者名:わたあめなのは | 作成日時:2022年6月28日 15時