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全部全部浮所のせいだ。
走って、走って、自分の楽屋。
ドアを開ける。
高「―――うわ、びっくりした」
瑞「ドアくらい優しく開けな…」
瑞稀の言葉がストップしたのは、わたしがそれだけひどい顔をしていたからだろう。
作「A、どうした…」
猪「SnowManさんとなにかあった?」
「…全部うまくいかない」
わたしはただ、阿部ちゃんと話したかっただけなの。
同じ事務所に所属してるのに、簡単に会えない。
だから、会える日は嬉しくて、貴重なのに。
?「―――A、いる?」
反射的に振り返る。
そこにいたのは、阿部ちゃんだった。
阿「いきなり出て行くからびっくりした。大丈夫?」
「あ…」
阿「浮所ならいないから」
「…うん」
阿「なんて顔してるの」
「だって、あんなことしちゃったし…」
阿「Aは悪くないでしょ。おいで」
そんなふうにわたしを呼べちゃう。
わたしが躊躇ってできないこと、阿部ちゃんは簡単にやってくる。
わたしは甘えて、阿部ちゃんの近くに行った。
阿「Aは浮所に邪魔されて、嫌だったんだよね」
「うん…」
阿「顔がどんどんつまらなさそうになってたの、気づいてたよ。
止められなかった俺も悪い」
「そんな。阿部ちゃんはちゃんとしてた」
阿「後輩をさ、特に女の子のAを、
傷つけたことはめちゃくちゃ胸が痛い」
「…」
阿「会いたいって思ってくれてたのに、満足に話せないの嫌だったんだろ」
「…阿部ちゃんと、たくさんお話ししたかった」
それは、罪なことなの?
阿部ちゃんファンの女の子はそんなことできないのに、
わたしが同じ事務所の特権を使って調子に乗ってる。
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作者名:わたあめなのは | 作成日時:2022年6月28日 15時