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びしゃ。小気味良い音。
ついでぬるりとした液体の感触。
( やってしまった )
ツタに両足をぐるぐると巻かれながら尻もちをつく侑を見上げた私は、サッと血の気が引くのを感じた。
場所も悪かった。道路の脇の街路樹。
コンクリート上で直接水を被った私とは反対に、侑は雨に濡れた植物によって間接的にびしょぬれ状態。
大人気の宮侑を水浸しにした女、それは世間一般的にどう映るのだろうか。
答えは即刻呼び出しリンチである。
人生終了。ジ・エンドオブマイライフ。
その時、確かに鐘のなる音が聞こえた気がした。
だけど、事件はこれだけに留まらなかった。
" …自分… "
" ゴメンナサイ "
さすがにこれは私が悪い。
とんだとばっちりを食らった侑に珍しく罪悪感を抱く。
いやまあ私よりもさらに悪いのは犬だけど！
私はすぐに起き上がり、彼に手を差し出した。
それは謝罪と彼が立ち上がりずらそうだと考えた故の配慮の気持ちだった。
これは先日気づいたことなのだが、私が素直に謝ると、侑はどうもやりずらしいらしく
" お、おん "
と変な反応が返された。
付き合ってることはそんなことも無かったのに。
よそよそしい態度の彼に「ほら、手」と続けると、スっと伸ばされる手。
そして私がそれを掴んだ途端、第二波が訪れた。
" ワン！ "
存在を忘れかけていた犬の鳴き声によって。
" っ！ "
" わっ！？ "
突然の大声に驚いたのであろう侑に思い切り突き飛ばされたと気づくのに時間はかからなかった。
謝りはしないものの、先程の私と同じ表情をうかべる侑に対しては怒れない。
お互い様だ。
さらに不運は連鎖する。
" あーーッ！侑！鞄！"
" あ？……ああああ！ "
その犬の足蹴にされているのはすっかり泥を被った侑のバレーボールバック。
ここまでされて彼がキレないはずがなかった。
" こんのクソ犬…"
" 侑！気持ちはわかる、大いに分かるけど！"
それにしたって暴力はダメだ。
今にも手やら足やらが出そうな侑を宥めていると、犬の名前を呼ぶ声が再度聞こえてきた。
" す、すみませんでした！！！ "
飼い主さんが水浸しの私と侑を見つけて慌てて駆け寄ってきたのが3分前。
こちらが軽く状況を説明すると、
真っ青な顔をしてタオルを買いにコンビニに走っていってくれたのがついさっき。
彼女が戻るまで、この犬の面倒を見ることになっているのが今だ。
「 さいっっあくや… 」
そしてここに戻る。
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やまか(プロフ) - 玉響さん» 本当ですか！？うわぁ！感激です……ッ！ありがとうございます！！ (2020年7月15日 18時) (
レス) id: 889b8b96c0 (このIDを非表示/違反報告)
玉響(プロフ) - やまかさん» やまか様初めまして！あの、やまか様の作品二作品とも読ませて頂いてて…両作品とも大好きで、コメント頂いた時に変な声出ました… ！ありがとうございます！！こちらこそ応援しています…！ (2020年7月13日 22時) (レス) id: e48c980f10 (このIDを非表示/違反報告)
やまか(プロフ) - 初コメ失礼します！ とても面白い作品で読んでて笑顔になります！ MOB2ちゃんの『君の瞳に恋してる……』ってコメントが面白すぎて、爆笑してしまいました……(笑) これからも、頑張ってください！！ 応援してます！ (2020年7月12日 23時) (レス) id: 889b8b96c0 (このIDを非表示/違反報告)
玉響(プロフ) - 縁結さん» ありがとうございます…！載せさせていただきますね！ええ、2枚目も作ってくださるのですか…！？重ね重ね感謝しかありません… ！！ (2020年7月12日 18時) (レス) id: e48c980f10 (このIDを非表示/違反報告)
縁結(プロフ) - あんなのでよければご自由にどうぞ……！また、イラストメーカーで2枚目作るつもりなのでそれは載せても載せなくてもどちらでも！続き楽しみにしてます！これからも頑張ってください！ (2020年7月12日 15時) (レス) id: 120a0d1b97 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：玉響 | 作成日時：2020年7月10日 2時
