ん？恋愛ゲーム？【d!】 (ページ37)

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カラオケを始めてから早くも2時間が経過した。
この世にはこんなに恋愛ソングが存在しているのかと思うほど曲が尽きず、歌いっぱなしである。

『あー……疲れた。これ絶対喉潰れるやつ』
「こんな歌う機会そうそうないやん。せっかくやし思いっきり喉潰して帰ろうや」
『せやな』

「……あのさー」
『うん』
「俺ずっと前から渡したいもんがあってさ」
『えらくもったいぶるね』
「こういうの照れるやん。あんな、夏に店でたまたま見かけて絶対Aに似合うやんと思って買ったんよ」
『めっちゃ前やん』

数ヵ月という衝撃の月日はとりあえず置いといて。
【こんなとこで渡すんもムードないけどw】と照れくさそうに笑いながら彼が差し出したのは、黄色の石が輝くペンダントだった。

「ん、よう似合っとるよ。大好きやで」
『……ありがと』

あの、急にカッコよくなるのやめてもらっていいですか？

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sha side

やっぱよう似合う。さすが俺のセンス。

自分が渡したものを身に付けてくれるって結構嬉しいんやけど分かる人おる？おるよな？これが俺のジャージとかやったらもっと萌えるんやろな。
……話それたけどまあ俺としてはやっと渡せたから大満足。

最近何故かこいつの前やと素直になれへんくて、他の奴らは口癖みたいに好き好き言うてんのに俺だけなんも言えへんっていうのが多かった。

これが好きな子には意地悪したくなるっていうガキみたいな心理ではなく、ただ俺がツンデレ属性にあるという理由で起こるものだと思いたい。

まあメリットだってあるし。
例えば今がまさにそうで、Aが明らかに照れている。
やっぱあいつらとは好きの重みがちゃうねんな！！

「あれ？Aさん照れてます？？」
『まさか』
「ですよねー！プレゼント渡しただけで真っ赤になって黙っちゃう人とかおらんよなー」
『黙って？』

あーほら可愛いほんまマジで可愛い愛した。なんやこいつ彼女にしたい。

とりあえず1枚撮って一番奥の秘蔵ファイルに保存した。
ここには俺しか持ってないAの写真がいっぱいある。
変態だなんて言わないでほしい。お前らやって推しの画像とかため込むやろ。それと一緒や。

『……で、この勝負どっちが勝ちなん？』
「そりゃまぁ…このシャオロン様に決まってるやろ」
『どういう基準？』
「俺のほうが上手かったやん」

あ、めっちゃ呆れ顔された。写真撮っとこ((重度のオタク))

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