安堵 ページ31
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一応点数も確認しておこうということで見てみたが、全員平均を超えていた。
ちょいちょいかすっていた人もいたが、生徒会に課せられたミッションは1年メンバー全員がクリアできたようだ。
あとは先輩がどうなったかだが、彼らは3人とも頭が良いので安心だ。もうこの時点で現メンバーが無事生徒会に残ることができたと判断していいだろう。
横でロボロがほっと胸を撫で下ろす。
私もようやく肩の荷が降りた。
全身の力が抜けて、こんなに体が楽なのは久々だ。
採点ミスも無く、次の授業が始まるまで自由時間となったので【生徒会メンバーを称える会in1年】を急遽開催することになった。
「Aほんますごいなぁ…こんな賢い学校で3位って取れるもんなんや」
「Aちゃんほんとよく頑張ってたもんね」
「勉強教えてくれてありがとうな！！おかげで自己ベスト出たで」
『それはよかった』
『ひとらんも6位って凄いな』
「今回必死で勉強したからね」
「ほんまに。手ぇ焼ける大先生に教えながらその点数はすごいで」
「僕君らより点良かったんよ？」
「大ちゃんは真面目に聞いてくれるから別に教えるのは苦じゃなかったよ」
「優すぃ……」
「ま、僕としては成績大ピンチの君らがこんな高い順位取れたから安心しとるよ」
「やんのか大先生」
「ﾋﾟｴ…」
『おうおう授業中にあばれんな』
そうこうしているうちに授業の終わりを告げるチャイムが鳴った。
【とりあえずトントンに連絡や！！書類減らしてもらわな！！】と走っていったコネシマや大先生を見送り、改めて自分の成績表を見ているとゾムが話しかけてきた。
「なあA。俺めっちゃ頑張ったで？褒めてや」
▼褒める
△褒めない
『よぉ頑張ったねゾム。正直誰か1人ぐらい脱退するかと思ってた』
「もっと」
『えー…んー……ゾムが生徒会残ってくれて嬉しいで。これからもよろしく』
「俺！！カッコいい？」
『ん、カッコいいよカッコいいから肋骨圧迫しんといて…』
「頭撫でて！！」
『一回離して…死ぬ……』
可愛いけど怖い。
満面の笑みを浮かべるゾムを撫でてやると、お返しといってバックハグで頬にキスされた。
つい反射で手が出て無事ゾムに一発お見舞いしたが、目撃したクラスメイトに【あいつらついに付き合ったんや…】とあらぬことを噂されることとなった。
その噂が(トントン先輩たちに褒められたのか)嬉しそうな顔で帰ってきた彼らの耳に入り、ゾムがボコボコにされた。
南無南無。
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作者名：算数にがて作者 | 作成日時：2020年8月15日 12時
