世の中から笑顔が消えればいい (ページ6)

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6 (玲於said) ページ6

『今更、何をおっしゃって？佐野さん』

敬語な上に、冷たく言い放たれて...

しかも、硬い。佐野さんとか。

ちゃんと先を見越してた。

最近、苗字でさん付けなことも

全部、全部、分かってた...でも、

でも...。

Aに

返事を返そうと思っても、

どうも、言葉が突っかかって出てこない。

それに聞きたいことは山ほどある。

例えば朝、桃華が言ってたことも本当なのかが

分からない。

そして、しばらく沈黙状態が続いて、

その沈黙の壁を破ったのは隼だった。

隼｢A！
許してもらえないこと覚悟して言う。
本っ当に！ごめんなさい！｣

間が空いて、俺の次に謝るこいつ。

ちゃんと、言葉でも選んだのかな。

それに続いて岩さんが、、、

剛典｢A、味方が多い方がいいだろ？
確かに3年後に謝られても、俺だったら
響かない。でも！
この2人だったら許せる気持ち
分かるか？まあ、さっきも言ったけど
お前ら3人、俺、好きなんだよ笑
見てて心が温かくなる笑｣

何ていう、岩さん。

まあ、一応3年間

当たり前だけど気づいてもらえなかった、

それでも俺らはちゃんと、お前の味方だった。

その気持ち、ちゃんとAに伝わった？

俺も隼もお前のことになると精一杯だから。

お願い。もう一度、仲良くして。

同じ過ちはもう二度とやらない。

いや、やっちゃいけないんだ。

再び沈黙の時間が流れ、

Aが口を開いた。

『...わかった。
玲於と隼だけね。』

久々に、久々すぎるほどに

Aに名前を呼ばれた。

隼｢Aー！
また、最年少トリオでバカやろう！｣

俺も、最初に思ったことだ笑

『うん。そうだね！笑』

Aの笑った顔とか

久しぶり笑

Aの笑顔こんにちはー笑

あー、ほんっとバカみたい。

俺らが勝手に責めたことだって

改めて思い知らされる。

また、昔みたいに

EXILETRIBEの紅一点として、

先輩や後輩関係無しに騒いでて、

仕事だよーって言ったら駄々こねて、

でも、メンバー大好きなあの頃に戻ってほしい。

桃華が来る前のあの空間。

最年少トリオで最年長弄って

笑いの革命が起こるあの瞬間、

あの空間が俺は、

ほんとに、本っ当に

大好きだった。

楽屋に戻れば批評の嵐。

でも、もう俺らはAの味方。

何としてでも関係を戻す義務がある。

皆からなんと言われようと、

皆から何をされようと、

俺より小さくて

抱える負担は大きいと思うのに

ここまでよく頑張ったね。

これからは一緒に立ち向かおう。