世の中から笑顔が消えればいい (ページ12)

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12 (裕太said) ページ12

...ホントはみんな、気づいてるくせに。

なんなん？どないしたん？

ま、俺も、人のこと言えんけどなー。

正直、なんでいじめに発展したか

俺にも、分からへんねん。桃華曰く、

Aが切った。でもな、Aその後

どっか行ってもうた。その後、桃華こう言ったん。

Aの才能さえ奪えれば私はそれでいい。

チヤホヤされてるAが羨ましかっただけなのに。

はぁ、あいつさえ居なければってな。俺、聞いてもうてん。

せやから、桃華が気付いて明日からとことんいじめようねって...

A居なくなってほしくないなら、

味方しろってな。ほんま、嫌やった。

Aのことは、傷つけたくなかった。

だって、俺の一番弟子なんやもん。

無理やろ？師匠が弟子に暴力なんて。

それでも、Aのためにいじめたんや。

聞き捨てならん言い方やけど。

あの日、楽屋から出てったA。

その後を覗く玲於と隼。

この2人は、同い歳やもんな。

無理もないわ。少し扉開いとって、

そこから聞こえたかすかな声。

それ聞く度に、みんなの顔が泣きそうな顔になって、

ほんで帰ってきたら、いじめる。最初の方はその繰り返しやった。

でも、玲於と隼だけは違ったんや。

何もしないで、何も言わないでただただ、黙っとった。

でも、涼太くんも許されたみたいやし。

俺も、頑張らなあかん思うて、

ドア出る去り際に、久々に、久々すぎるほどに

彼女の名前呼んだんや。わかりやすい程に明るうなって、

そこは、昔からほんまに変わらんな。ごめんなA。

もう、Aのことは傷つけへんから。

許してくれや。心で言っても伝わらんから

リハが終わったら伝えるわ。

亜嵐｢はーい終わり。
三代目さん、ありがとうございました！
帰るよー｣

涼太｢一緒に戻ろっか。｣

玲於｢もちろん俺もね！隼は放置笑｣

隼｢いや、僕も行くからね？！｣

4人は最後まで残った。

...。緊張するんやな。こういうの。

剛典｢どうした？裕太。｣

｢へっ？あっ、いや。特に無いです...笑｣

『...。皆さん、私じゃないので、
...。では失礼します。』

剛典｢ストーップA！｣

直人｢言いたいこと、あるんでしょ？｣

読まれとる...。

裕太｢...A。
今までごめんな。ほんまのこと言うとな、
脅されとった、桃華に。
せやからごめんな、ほんまに、、、｣

広臣｢A。｣

俺に続けて臣さんも続けた。

広臣｢俺も、ごめん。
Aがいなくなるのが嫌だった。
ごめんな。｣