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フィリウス「………… ほら、下脱がせるから腰上げて?」




俺が声を掛けると、唸りながらもその通り体を動かす。





そうして服を着替えさせ、俺はアズールの寮服をハンガーにかけて置いた。




アズール「………… フィルゥ、早くこっちに来てくださいィ……。」




甘えたような声を出しながら、俺の名前を呼ぶ。







そんな愛らしい姿に頬を緩ませ、俺はまたベッドに腰掛ける。





フィリウス「なぁに?」



アズール「………… んんぅ、もっと傍に来て、もっとこっちに、」








全く、とんだ甘えん坊だなぁ。可愛いからいいんだけどよ。



俺はベッドに上り、アズールのすぐ傍に寄る。







すると、アズールは俺の腰に腕をまわし、抱きついてくる。




アズール「………… フィル、…… フィリウス……」






俺の存在を確かめるように、何度も名前を呼びながら、俺の身体をまさぐってくる。




フィリウス「…… 大丈夫だよ。俺の可愛いアズール。



【俺】は、ここにちゃんといるよ。」






まあ、今まで俺と接してても、【記憶】が違えば【人】も違うって感じかね。





俺の【形】をした【別人】って認識で接してたんだろうなぁ。








……………… 思い返せば、酷な事をしたなと反省してまーす。





アズール「………… フィリウス、今日はずっとここに居てくださいね。」


フィリウス「分かってるよ。ほら、そんな体勢で寝てたら身体痛めるぞ。



…… 添い寝してやるから、一回離れて?」







離れて、という言葉にアズールはビックリするくらい唸り声をあげる。






アズール「………… 嫌。離れたくないです。」


フィリウス「ばァか。こうするんだよ。」









そう言って、俺はアズールから離れたが、すぐに寝転び、アズールの身体を優しく抱き締めてやる。







フィリウス「こっちの方がいい。お前の顔もよく見れるしな。」






そう言いながら目の前にある可愛いアズールの額に唇を当てれば、その顔は途端に真っ赤になる。






アズール「貴方はキス魔ですか?




………… 僕だけにしてくださいね、そういう事。」






甘えたような、少し拗ねているような声色で呟いたアズールは、俺の首筋に顔を埋めながら静かに寝息を立てた。

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作者名:アルビリオン | 作成日時:2020年6月7日 12時

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