【ツイステ】無力な海の王子様【男主】 (ページ17)

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～アズール side ～

さて、今日の日没が過ぎれば、晴れてオンボロ寮は僕のもの。

………………

ジェイド達、上手くやっているようで安心しました。

これで、また僕は力を得る。

力を得ることが出来れば、フィリウスを護れる。

………… フィリウスを、…… まもれる。

………… 本当に、僕は何をしているんだ。

このままでいいのか、本当に？

いや、これはフィリウスの為なんです。

フィリウスの、…………

無意識に、僕はあの日殴られた頬を撫でる。

あんな心優しいあの子に暴力まで震わせておいて、……………… 僕は本当に何をしているんだ。

すると、段々と騒がしくなってくる。

オクタ寮生「し、失礼します支配人！

大変です、客同士が揉めて、騒ぎになっています！」

全く仕方がないですね。

僕はホールへと向かった。

********

これは、………… 開店して間もないというのにどういう事ですか。

アズール「…… すみません、道をあけてください。通ります。」

状況を把握する為に人をかき分けると、客の一人とぶつかってしまう。

アズール「…… 失礼。」

そんな事、今はどうでもいい。状況の確認が最優先だ。

オクタ寮生「本日分の在庫が、もう切れそうです。どうしましょう…… 」

はぁ、なんて事だ。

アズール「仕方ありませんね。金庫からお金を出してきますから、購買部へ買い出しに行って…… 」

………… っ！？

ない、…… 金庫の鍵が、…… 何処にもっ！？

………… よく見ると、客はみんなサバナクロー寮の生徒……、

まさか、……………… まさか！！

僕は急いでVIPルームへと向かい、扉を開ける。

そこには、居て欲しくなかった、レオナ･キングスカラーの姿。

アズール「…… 貴方、こんな所で何をしているんですか？」

レオナ「随分なご挨拶じゃねえか。

この鍵、お前のじゃねえのか？さっきそこで拾ったから届けてやろうと思ってなぁ？」