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フィリウス「ほら、起きて下さい。授業に遅れちゃいますよ〜。」
マレウスさんの両手を掴んで、少し強引に身体を起こさせる。
マレウス「…… やれやれ、これは骨が折れそうだ。」
フィリウス「えっ、痛かったですか？すみません、加減が分からなくて……。」
私の言葉に、マレウスさんは苦笑いをする。
あれ、また変なこと言ったのかな？
陸の人の言葉って、難しいなぁ……。
そう思いながら私は立ち上がる。
すると、マレウスさんは驚いたように私の身体を支えに来た。
マレウス「…… また転んでしまうよ？」
フィリウス「あ、言ってませんでした。
クルーウェル先生が魔法薬の作り方を教えてくれて、それを飲んだんです。
お陰様で一人で歩けるようになりました。」
そう言うと、マレウスさんは少し不満そうな顔をする。
マレウス「…… それでは、もう僕の手は必要ない、と？」
フィリウス「もう迷惑をかけなくて済むってことです。」
ひらりとその場で回ってみせると、マレウスさんはいきなり私の腕を掴み、強引に引っ張った。
もちろん、そんな力に耐えられる訳もなく、マレウスさんに倒れ込む。
そして、私の身体をキツく抱き締める。
マレウス「………… 僕は、まだ君のそばに居たいのに、君は僕から離れていくんだね？
でも、逃がさないよ。だって、僕は君を」
フィリウス「やだなぁ。同じ寮なんですから、離れるわけないじゃないですか。
それに、離れる理由もありませんしね。」
私の言葉に何だか拍子抜けしたのか、マレウスさんは呆れたようにため息を着く。
最近、よくため息をつかれるな。何でだろう。
マレウス「………… 君は本当に鈍感だね。」
フィリウス「…… そうですか？
他人の気持ちは、割とわかる方だと思いますけど。」
少し自慢げに言うと、さらにため息をつかれた。
本当なんだけどなぁ。顔色を伺って生きてきたから。
相手の王族に粗相をしないように、相手の御令嬢や王子に失礼の無いように。
アレシーフェ家は、王族の中でも最下層だったから。
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アイ(プロフ) - ほんとにこの小説が好きになりました！！これからも更新頑張ってください！応援してます！！！ (2020年5月25日 17時) (
レス) id: 55b4dc7f28 (このIDを非表示/違反報告)
ライ(プロフ) - ぇぇえええめちゃめちゃ好きです！これからも頑張ってください！応援してます！ (2020年5月25日 16時) (レス) id: 51d12970b5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アルビリオン | 作成日時：2020年5月25日 1時
