私、７人兄弟の長女です！【stpr】

#よーん ページ4

【colon.side】



「ゲームするべ」



「やっぱゲーム飽きたべ」




１人で喋る隣の男




僕の兄である。





「恥ずかしいからやめてよ」




「じゃあお前もバナナ腰につけながら歩くのやめろ」




「僕に餓死しろって言うの？」




「授業中に食うのがおかしんだよ」





こんなあほみたいな会話をしてるけど一応高校生の僕ら





「家帰ったら冷蔵庫のプリン食べよっと」





「俺も食うわ」




そんな会話をしながら帰っていると家から一番上の兄のなーくんの声が。






「え、お姉ちゃん会社辞めたの！？」





お姉ちゃん…？





不思議に思いながら玄関を開ける





「ただいまー」



「ただいまぁぁ」




『おかえりっ！！』





うっすらとしか記憶のない高い声がリビングから聞こえる




やがて足音が聞こえた





『さとみ！ころん！お姉ちゃんだよ！！』





そう言って現れた黒髪の人





「姉、ちゃん…！？」





隣のさとみくんは記憶が鮮明に残ってるみたいで靴を脱ぎ捨ててお姉ちゃんに抱きついた







『さとみも大きくなったねぇ』





「おせーんだよ姉ちゃん…！！」





『許してよ〜。あ、ころん。私のことわかる？』






そう言って微笑むお姉ちゃん。





笑った時にできる左のえくぼに懐かしさを感じた






「わかるに決まってんじゃんっ…」






『お、良かった良かった』





そう言ってさとみくんを撫でるお姉ちゃんに僕も抱きついた






「遅い…」






『だからごめんってば…』






懐かしい姉の優しい匂い




思わず口が緩んだ。

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