横浜の超絶美少女は碧棺左馬刻に溺愛される

【58】 ページ14

「…で、二回目になっちまうが









A 好きだ。俺と結婚してくれ」







『喜んでっ！』


潮風に揺蕩う銀髪

から覗かれる紅い瞳


冷たく、でも、力強い掌が私の頬に伸びる


今までで一番優しいキスが落とされた

額と額を合わせると、左馬刻の深い瞳に私の瞳が映し出された


「死んでも離さねぇ」

『…ｸｽｯ……そりゃ大変だわ』


頬に添えられた手が首をなぞり鎖骨へと滑っていく

『んｯ……』

外で何してんの…！？馬鹿なのか！？

待って馬鹿だったわ！！







「手前ェの首筋に跡を付けんのも

手前ェの唇にキスを落とすのも

手前ェと一夜を過ごすのも。


全部俺様一人だ


…俺んこと、助けてくれっか？」







『…私の全てを左馬刻の志の為に』




「はっ…あァ。着いてこいや」





・





・





・




「ぱーぱ？まぁーま？」

『…やべェ可愛い死ぬ』

「おい、写真撮れ！」

『撮ってます〜』

「動画は！？」

『ふっ……完璧よ』

プロポーズされて約一年半

私の息子が天使すぎます

と言って左馬刻ともイチャイチャしてる今日この頃

そして……






ラッパー達全員が家に集合してます

何度目かの大集合です

超にぎやか…てか、うるせェ



「はんっ、相変わらず親バカだな左馬刻よォ」

「ウルッせぇいちろォ！！」

「兄ちゃん…キャラが濃すぎて吐き気がするよ」

「お前が言えたことじゃないな、じろォ。てか慣れろよ」


「一週間ぶりだな憐次」

「小官も会えて嬉しいぞ」

「あァ？“も”？」

「銃兎も嬉しいと思っている」

「理鶯ッ！！！……」


「ほーんっと、Aと左馬刻に似て美少年に育ちそうだねっ！」

「実はまろも子供がおりんす…遊んでくんなまし」

「え！？そうなのかげんたろー！！」

「嘘ですよ……何度この嘘に引っかかるんですか……」


「…元気に育ってるみたいだね…良かったよ」

「ちょー可愛い！！ほんとマジ天使じゃん！！」

「俺がこんな神秘的空間にいていいのか…！？この子に害を与えるのでは！？」


ああ……濃い





濃い





『…ふふっ、皆ありがと』

「手前ェら憐次とAに近付くな」

「えェ〜、僕ら雑菌扱いー？？」

「悲しいですね〜ﾖﾖﾖﾖ」

月イチの頻度でみんなが皆憐次の顔を見に来るからそりゃもう大変で…








『左馬刻…いいねぇ、皆で集まるのって』






「俺は手前ェと憐次が幸せだったらそれでいいわ」






左馬刻の志の為に






私の全てを捧げよう

終 筆者より→←【57】

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す