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「ギュリン、この子が俺の昔からの幼馴染のAちゃん」
「うわあ、話には聞いていたけどすっごく可愛い子だね！」
「でしょ？俺の妹のようなものだもん」
「こんなかわいい妹私も欲しい！Aちゃん、私がジスにAちゃんに会いたいって頼んでいたの！」
妹。
昔からそうとしか見られていないのではないかと思ってはいた。
でも敢えてその不安は無視していたのだ。
そんなことない、そんなわけないって。
ジスくんは私のことを呼び捨てで呼んだことがない。ずっと「Aちゃん」と呼んでいるのに対してギュリンさんのことは「ギュリン」と親しい呼び名で呼んでいる。
ジスくんが私に言った「Aちゃんに会いたい」と言うのはギュリンさんが私に会いたいと言ったからだったのか。
ここだけでもう倒れてしまうくらいのダメージを受けていたのにジスくんは更に私を追い込んだ。
こちらを見ていない大勢の大学生がギュリンさんの肩にぶつかりそうになる。
それを見てジスくんがギュリンさんの肩を抱いて、自分の方に引き寄せた。
そして、一言。
「ギュリン、おいで」
ノックダウンだ。
気持ちのノックダウンもだし、涙腺もノックダウンだ。
『あ、次の講義始まっちゃう』
「え？まだ次の講義まで時間あるよ」
『次の講義初めてだから早めに行こうと思って。
じゃあねジスくん。あ、あとギュリンさん！短い時間だったけどお会いできてとても嬉しかったです。また、お話してくださいね』
「うん！是非是非！ジスからカトクのID聞いてもいい？」
『本当ですか！？ありがとうございます！じゃあ！』
これはせめてもの見栄だった。
せっかくこんな気合入れてお洒落してメイクも研究したのに、ここで泣いて負け組になりたくなかった。
一時的だけどそんな見栄とプライドで「良い幼馴染の子」という仮面を付けて愛嬌たっぷりの笑顔を振りまく。
ギュリンさんは嬉しそうに手を振り、ジスくんは少し怪訝な顔をして私を見送った。
早歩きで最寄りのトイレを目指す。
もう仮面は剥がれかけている。急がないと。
トイレを見つけ個室に入った瞬間に涙が溢れ出す。
目が赤くなってしまうと行けないから、下を向いて涙が皮膚に触れないようにぼたぼたと涙をこぼす。
嗚咽は音姫を使ってなんとかごまかした。
私の15年の片想いはたかが5分で散ったのだ。
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るちこ(プロフ) - ああああああああハオちゃんんんんんんんんんちゃんんんんんんんんん (11月10日 4時) (
レス) @page46 id: c87158ddcc (このIDを非表示/違反報告)
ゆずちゃ(プロフ) - え、最高すぎないんか、ほんとてんさい、はあ、もう余韻が、ありがとうございます。 (6月17日 23時) (レス) @page46 id: 431dcc5ea7 (このIDを非表示/違反報告)
ここここ(プロフ) - 伏線回収やばすぎて鳥肌でした…一気読みしてしまいました…楽しすぎました…主最高ですありがとうございました (5月21日 13時) (レス) @page46 id: 4b95013bd6 (このIDを非表示/違反報告)
〇〇(プロフ) - こんなに素晴らしい物語は初めてだ！！ (2022年10月17日 20時) (レス) @page46 id: dc7d3a4bc1 (このIDを非表示/違反報告)
ぢゃぬん - ハオが‥純愛すぎて‥文字だけなのにむっちゃ照れました‥！神です‥ (2022年9月25日 22時) (レス) @page46 id: 6ab475b0f8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：sumi
| 作成日時：2018年3月10日 0時
