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「ところでさ!!」



ミンギュがキラキラした目で私を見つめてくる。
ああ……だから口の中見えてるって……



「ジスさんへの誕生日プレゼント!!何にしたの!?」



ミンギュの問いかけに組んでいた足を戻して、足元を見つめる。
ああ、言いづらい。絶対「ええ!?」って言われる。





『それがさ………まだ決まってなくてさ……』




「「えええええ!?」」




私の予想以上にミンギュとソクミンが椅子をガタガタ!と動かして驚く。
ソクミンなんて目が飛び出てしまうんじゃないかというほどだ。



「何やってんのA!!」


「だってジスさんの誕生日って、」



「「明後日じゃん!!」」


『…………はい』





そうなのだ。
季節は秋を越して冬。12月の28日。
私は12月30日に帰省してその日の夜にジスくんにプレゼントを渡す予定だった。
でも、いざ何を渡そうと考えたら何も思いつけなくて……

色々な駅前のお店を見たがピンと来なかったのだ。
プレゼントってその人を思ったらこれだ!!って自然と見つかるものだと思っていたのに。




『明日、無理やりにでも買うよ。私センスないからなあ……』

「確かに」

『うるさいカエル。塩掛けてやろうか』

「それナメクジな」



「「…………」」




ミンギュとソクミンがいつものやり取りをしている私達を見てニヤニヤしているような気がした。
ミンハオも勘付いたのか私と同じタイミングで向かいの席の2人を見る。
するとミンギュとソクミンは声を揃えて、しかも(気持ちが悪いくらいの)満面の笑みでこう言った。





「「 ミンハオがAの買い物、付き合ってあげなよ 」」




『はあ!?何言ってんの!?』



こいつら2人はこの無慈悲シュウ・ミンハオの習性を知っている筈だ。
「どうでもいい」「面倒くさい」「自分で考えろ」の三拍子のミンハオがそんなことするわけないじゃないか!
しかもセンスには非常にこだわりのある人だ。
こんなセンスのセの字も無い私と一緒に買い物なんか行ったら……もう……ねえ……
言葉の暴力でラリアット連発に決まっている。


なんとしてもこの事態だけは避けたい。
だけどただ単に嫌だと言ったらミンハオは確実に不機嫌になる。
ここはミンハオを気遣うふりをしてさりげなく話の話題を変えるんだ。


よし、と心の中で気合を入れて再び会話の輪に入る。

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設定タグ:ミンハオ , ジス , SEVENTEEN   
作品ジャンル:恋愛
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るちこ(プロフ) - ああああああああハオちゃんんんんんんんんんちゃんんんんんんんんん (11月10日 4時) (レス) @page46 id: c87158ddcc (このIDを非表示/違反報告)
ゆずちゃ(プロフ) - え、最高すぎないんか、ほんとてんさい、はあ、もう余韻が、ありがとうございます。 (6月17日 23時) (レス) @page46 id: 431dcc5ea7 (このIDを非表示/違反報告)
ここここ(プロフ) - 伏線回収やばすぎて鳥肌でした…一気読みしてしまいました…楽しすぎました…主最高ですありがとうございました (5月21日 13時) (レス) @page46 id: 4b95013bd6 (このIDを非表示/違反報告)
〇〇(プロフ) - こんなに素晴らしい物語は初めてだ!! (2022年10月17日 20時) (レス) @page46 id: dc7d3a4bc1 (このIDを非表示/違反報告)
ぢゃぬん - ハオが‥純愛すぎて‥文字だけなのにむっちゃ照れました‥!神です‥ (2022年9月25日 22時) (レス) @page46 id: 6ab475b0f8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:sumi | 作成日時:2018年3月10日 0時

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