緋炎と桜花 #21【煉獄杏寿郎】【鬼滅の刃】

#314 近くで聞くのが耐えられない ページ17

しのぶと蜜璃は結局また一緒にお風呂に
入ったようだ。
ふたりは普通に隊服を着ているが、
ふたりとも髪を下ろしている。

「もー、しのぶさん、蜜璃ちゃん、
ひとりで洗えるって言ってるのにー…」

「三日も寝てたんだから体だって
動かないでしょう？」

「そうですけど…」

「それにしても都希ちゃん、
玉の肌ね！ツルツルなのに
しっとりとしてて、洗いがいがあったわ！」

(玉の肌？ツルツル？しっとり？
どれが正解なんだ！！)

煉獄は恥ずかしくて都希の顔を直視出来なくて
そっぽを向いていた。

蝶屋敷のパジャマは体の線が出ないのに
なぜか色っぽい。

そんな煉獄に気づかずに都希は
煉獄の隣に座った。

「杏寿郎さんは朝ごはん食べましたか？」

「あ、ああ」

煉獄が顔を赤くしながら答えた。
そして都希の方を見ないでそっぽを向いている。

「あの、杏寿郎さん、どうしたんですか？
ねえ、杏寿郎さん、こっち見てください！」

なかなか自分の方を見ない煉獄に
都希が話しかける。

「た…頼むから、少し喋らないで
くれないか……」

顔に手を当てて、表情を隠すように
煉獄は答える。

「ええ？喋っちゃダメなんですか？
どうして？」

都希がぐいぐいと煉獄と距離を詰める。

「いや…本音を言うと…」

煉獄が口籠る。

「久々に聞く君の声が愛らしすぎて、
近くで聞くのが耐えられないと言うか…」

「ええ！？」

都希は口に手を当てて、目を見開いた。

(もしかして、照れてるの？
ウソー、可愛い♡)

「もう、そんな様子だと夫婦になって
毎日一緒に暮らすのに心臓が持ちませんよ！
祝言の後も都希さんを蝶屋敷で
預かりますか？」

しのぶがそんな煉獄に提案した。

「それは嫌だ！！」

しのぶの提案に煉獄は全力で拒否した。
余りの大声にそこにいた全員が耳を塞ぐ。

「でしたら普通に会話してあげてください」

「…わかった。
変な態度をとってすまない、都希」

♪───Ｏ(≧∇≦)Ｏ────♪

煉獄さん、やっぱり
おにぎりひとつでは足りません(笑)

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