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『 お疲れ様でしたー 』
午後8時、退勤の時間だ。
送ってくれたときに時間は伝えたから、もう迎えに来てくれてる頃だろう。
あ、いた。
柱にもたれて、こちらにはまだ気付いてない様子。
驚かせてやろうと1歩踏み出した瞬間、銀さんの前に女の人が立ち止まった。
知り合い・・・なわけないし、大方逆ナンとかいうやつなのだろう。銀さんカッコいいもんね。
キュッと痛む胸には気付かないふりして、近寄ることも出来ずにその場で立ち尽くす。
何を話しているのかは聞こえないし、聞きたくもない。
相手は美人だし、銀さんも満更でもなさそう。
『 あっ、 』
目が合った。合ってしまった。
女の人もこちらに気付く。
美男美女に見つめられ、硬直して動けない。
女の人は銀さんに何か告げると、そのまま去っていく。うわなんかカッコいい。
歩いてくる銀さんはなんだか別世界の人みたいだ。いや実際別世界のひとなんだけど。
「 見つけたんなら声掛けてくれりゃよかったじゃねェか 」
『 お、女の人と話してたから・・・! 』
「 あァ、あれ? 」
あれなぁ・・・、と語りだしそうだったから、聞きたくなくて先を行く。
何が悲しくて好きな人から他の女の話を聞かなきゃいけないんだ。人の気も知らないで。
「 何で怒ってんだよ 」
『 怒ってません 』
「 怒ってんだろうが完全に。
しかもアレ女じゃねェぞ 」
・・・ん?
『 ・・・え 』
「 オカマだよオカマ。ニューハーフ 」
『 え゙ぇ!? 』
あんな綺麗な人が!?
いや、ニューハーフでも綺麗な人たくさんいるけど、あの人まんま女性だったよ!!
「 声オッサンだったもんな。
さすがに声まで変えらんねェわな 」
『 え、え、・・・え!? 』
ニューハーフもすごいけど、ニューハーフにも声を掛けられる銀さんもっとすごい!!
「 俺の周りにもオカマ何人かいるけどな、レベルがちげェや。すげェな 」
もうパンク寸前。
何なの、なんなのほんとに!!
「 つーか、何?
やっぱ俺のこと好きなの? 」
『 好きだよ!! 』
・・・あッ。
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まかろに - あ,ありがとう生前にこんな素敵な作品を読ませてくれて (2022年5月3日 23時) (レス) @page42 id: 96151534f5 (このIDを非表示/違反報告)
蘇羅蹤(プロフ) - 他の色々な作品と違い、キャラ崩壊が少なく面白いです!頑張ってください。 (2019年3月28日 12時) (レス) id: 7586ab9bf9 (このIDを非表示/違反報告)
美桜 - めっちゃ面白いです!ちょっと見ただけでどハマりしました!銀ちゃん可愛いぃぃぃぃ!!!続きが早く見たい!! (2018年1月19日 1時) (レス) id: 90a9ae15b2 (このIDを非表示/違反報告)
雛罌粟 - すっっっっごいこの作品大好きですっっっっ!!!!応援してます!頑張ってくださいっっ!!! (2018年1月13日 22時) (レス) id: ab7dcc8355 (このIDを非表示/違反報告)
セラ - この作品大大大大大好きです!!! 応援します!がんばれ! (2017年12月14日 6時) (レス) id: cf60114889 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちゅぴこ | 作成日時:2017年10月6日 0時