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『 ・・・あ 』

「 ん? 」



先に家に入った銀さんの左肩はびしょ濡れだった。

対するわたしは、さっき傘の水滴こそ飛ばされたものの、肩などは全く濡れていない。



『 ・・・ふふ、 』

「 え何。突然怖いんだけど 」

『 なんでもないです 』



好きだなぁ、なんて声が漏れそうになって慌てて口を押さえた。



『 銀さん先にお風呂。
その間にご飯作っときますから! 』



無理矢理脱衣所に押し込んで、着替えを渡す。


今日は寒いから、鍋・・・なんて大きい鍋がなかった。シチューでいいや。

そう思い、冷蔵庫を開けた。




___ 大丈夫だって、ほら行こう。




『 ・・・ッ、 』



フラッシュバック、というのだろうか。

腕を掴まれる感覚やあの目を思い出してしまった。

大丈夫、ここにはいない。
そう言い聞かせているのに、体の震えが止まらない。
思っていた以上に怖かったらしい。



「 __、A! 」

『 ひゃいっ、 』



突然呼ばれた名前に驚いて、咄嗟の返事は変な声。



「 何回呼んでも返事ねェから、って・・・大丈夫か? 」

『 ・・・え、 』

「 ・・・ったく、泣くほど怖かったんだろうが 」



顔に伸びてきた手が、頬をゆっくりと撫でた。

・・・いつの間に泣いてたんだろう。



「 あァもう、シリアスは得意じゃねェっての。
とりあえず風呂入ってこいや。飯は作っといてやる 」

『 え、ちょ・・・ッ 』



さっきわたしがしたように、着替えを渡されて脱衣所に押し込まれた。

ご飯作れるの、と聞こうとしたけれど、目の前で扉が閉められて それは言えずじまいだった。


洗面台の鏡を見てみると、真っ赤な目をしたわたしが映る。



『 ・・・どうしよ、ほんとに好きだ 』



今日ので一段と思い知らされた。
でも、怖かった。本当に銀さんが来てくれて無かったら・・・。



『 んーん、とりあえずお風呂入ろ 』




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まかろに - あ,ありがとう生前にこんな素敵な作品を読ませてくれて (2022年5月3日 23時) (レス) @page42 id: 96151534f5 (このIDを非表示/違反報告)
蘇羅蹤(プロフ) - 他の色々な作品と違い、キャラ崩壊が少なく面白いです!頑張ってください。 (2019年3月28日 12時) (レス) id: 7586ab9bf9 (このIDを非表示/違反報告)
美桜 - めっちゃ面白いです!ちょっと見ただけでどハマりしました!銀ちゃん可愛いぃぃぃぃ!!!続きが早く見たい!! (2018年1月19日 1時) (レス) id: 90a9ae15b2 (このIDを非表示/違反報告)
雛罌粟 - すっっっっごいこの作品大好きですっっっっ!!!!応援してます!頑張ってくださいっっ!!! (2018年1月13日 22時) (レス) id: ab7dcc8355 (このIDを非表示/違反報告)
セラ - この作品大大大大大好きです!!! 応援します!がんばれ! (2017年12月14日 6時) (レス) id: cf60114889 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ちゅぴこ | 作成日時:2017年10月6日 0時

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