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『 っていうかほんとずっと寝てますね! 』
今日のわたし達の起床時間は午前10時過ぎ。
・・・いや、自分でも思ったよ遅いなって。
お昼を食べ終わり、洗い物が終わってリビングに戻ってきてみればコレだ。
猫並の睡眠時間である。あ、でも拾ったとき猫だったな。
『 ちょっとー。掃除したいんですけど 』
寝顔かわいいな、なんて思いながらカーペットで眠る銀さんを揺さぶる。
『 銀さん起きて。そーうーじ! 』
昨日今日と休みだったけど、明日からはまた一週間休み無しだ。
昼間は彼がいるけれど、掃除なんてしてくれないだろうし。
彼を避けて掃除すればいい話なのだが、彼も嫌だろう、寝ている横で掃除機キュイーンなんてやられるのは。
「 ・・・ん゙ー、 」
『 あ、起きた 』
「 なに・・・ 」
寝起きのせいか、声が掠れている。
ちょっと色っぽい。
・・・やめろわたし何考えてんだ。
『 掃除したいのでそこどいてください。
っていうか手伝ってください 』
「 ・・・ 」
『 ちょ、二度寝しない!・・・わっ、 』
いちど起き上がって胡座をかいたのに、ふたたび倒れこもうとした彼を慌ててひっぱったのはいいが、男の体重を支えられるわけがない。
『 ( あ、ヤバい倒れる・・・ ) 』
それなりの痛みを覚悟して目を瞑る。
ゴツン、とかいう効果音が聞こえると思っていた耳に、ボフッというなんとも言えない音が響く。暖かい感触とともに。
ゆっくり、目を開けると。
「 ・・・意外とほっせェのな 」
ニヤリ。まさにその表現が似合う顔。
どうやら受け止めてくれたらしい。
お礼を述べて慌てて離れようとすると、腰と背中にまわっていたらしい腕がギュッと引き寄せられた。
傍から見れば、わたしが銀さんのあぐらの上に乗っかっている状態。
『 ( え、ちょ、ま・・・ッ! どどどどうしよう!! ) 』
パンク寸前。なにこれどういう状況!?
『 ぎ、銀さん・・・? 』
仮にも一応、想い人である。
照れないわけがない。よってわたしの顔はたぶん真っ赤。
『 離してください・・・ 』
声が震える。仕方ないじゃないか、こんなの初めてなんだから。
「 照れてんの? 」
『 ・・・うっさいです 』
「 ツンデレかよ 」
お願いだから離してほしい。
さっきから割と肩をぐいぐい押してるのにびくともしない。
どうしたものか、これは。
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まかろに - あ,ありがとう生前にこんな素敵な作品を読ませてくれて (2022年5月3日 23時) (レス) @page42 id: 96151534f5 (このIDを非表示/違反報告)
蘇羅蹤(プロフ) - 他の色々な作品と違い、キャラ崩壊が少なく面白いです!頑張ってください。 (2019年3月28日 12時) (レス) id: 7586ab9bf9 (このIDを非表示/違反報告)
美桜 - めっちゃ面白いです!ちょっと見ただけでどハマりしました!銀ちゃん可愛いぃぃぃぃ!!!続きが早く見たい!! (2018年1月19日 1時) (レス) id: 90a9ae15b2 (このIDを非表示/違反報告)
雛罌粟 - すっっっっごいこの作品大好きですっっっっ!!!!応援してます!頑張ってくださいっっ!!! (2018年1月13日 22時) (レス) id: ab7dcc8355 (このIDを非表示/違反報告)
セラ - この作品大大大大大好きです!!! 応援します!がんばれ! (2017年12月14日 6時) (レス) id: cf60114889 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちゅぴこ | 作成日時:2017年10月6日 0時