しろねこ、ぎんぱつ 【坂田銀時】

２４ ページ26

.




『 あー良かった。んもう超ヤバい 』



イケメン俳優が、ではない。

なにせわたし達が観た映画はがっつりカーアクションモノだからだ。
爽やかなイケメン俳優なんて中々出てこない。

ゴリゴリのマッソー俳優と、やたらとセクシーな女優さんばかりだ。



『 やっぱワイスピ最高ですね。ドム様に抱かれたい 』

「 ･･･胸きゅん映画に出る俳優とかじゃねェのな 」

『 うわ銀さん胸きゅんって言葉似合わなッ 』

「 シバく 」



だって似合わないんだもん。
今の顔だって任侠モノのそれだよ。



『 だって、見た目爽やかな人ほどドＳだったり腹黒かったりするでしょ？
カワイイ顔したドＳ王子、みたいなのってラブコメにありがちじゃないですか 』

「 心当たりがありすぎる･･･。
ありゃラブコメに出ちゃいけねェレベルだけど･･･ 」

『 あ、でも銀さんは例外です。
見た目爽やかではないし、ドＳだし 』

「 ぁﾞん？ 」



ほら、そういうところだ。



「 つかお前、あーいうのが好みなワケ？ 」

『 いや別に、そういうわけじゃないですけど 』



昔からだ。
好きなタイプは、“ 悪役っぽい人 ”。

悪役顔、というのだろうか。戦隊モノでレッドを演じるタイプの人ではなく、はじめは敵だったけど最後の方味方になってホワイトかブラック辺りに落ち着くタイプの人が好きなのだ。
最後まで悪役でも全然いいけど。

それを銀さんに言ってみれば、難しそうな顔をしていた。



『 なので顔だけで言えば銀さんイイ線いってます 』

「 誰が悪役顔だコラ 」

『 銀さんはホワイトというかシルバーですね 』

「 聞けコルァ 」



.

２５→←２３

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す