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『 じゃあ、服とか買いに行きましょうか 』
「 でも、金･･･ 」
『 坂田さん、家事はできますか？ 』
わざと彼の言葉を遮る。言いたいことはわかってるから。
「 一応まァ、できますけど･･･？ 」
『 なら簡単です。身体で払ってもらいます 』
ビシッと人差し指をたてたわたしに、思いっきり軽蔑の視線を向けてくる。失礼な。
「 え、なに。そういう趣味っすか？ 」
『 違います！
今日はたまたま休みですけど、明日からまた仕事なんでわたし。昼間、やることないでしょ？
住まわせてあげる代わりに、掃除とか洗濯とか諸々、お願いしますってことです 』
主夫、という奴だ。夫ではないけど。
「 あぁ、そういうことか。
いいっすよ。なんでもやります 」
『 なら交渉成立ってことで。
生活費は心配しなくて大丈夫です。これでも結構儲けてるんで 』
「 ･･･別にそれは聞いてないっす 」
ぐっじょぶ、と親指をたててみせると、ジトッと睨まれた。
この短時間でこの人、一気に遠慮が無くなったな。
『 こっちか、こっち。
どっちがいいですか？ 』
某ファストファッション店。
現在わたしは、トレーナーとニットのトップスを持って 坂田さんに見せている。
「 どっちでもいいです 」
『 それが一番困るんです！ 』
兎に角、彼は何でも似合う。
背も高くてイケメンだし、周りの人の視線を集めるのも無理はない。目は死んでるけど。
仕事柄、なんでも似合う人というのはテンションが上がってしまうのだ。
『 もうわたしの好みで選んじゃいますよ？ 』
「 全然どーぞ 」
『 じゃ、これとこれとこれ。試着してください 』
うぉ、と言う言葉と共に衣服を受け取った彼はフィッティングルームへと向かった。
「 どう、ですか 」
しばらくして、恐る恐るカーテンから顔を出した彼に驚く。
だって、モデルさんにも負けず劣らずなんだもの。
『 え、めっちゃカッコイイです 』
女性のお客さんの目を惹いているのも、気のせいではないはず。
なんでも似合うから、たくさん買い与えたくなる。
可愛い孫を持ったおばあちゃんの気持ちがわかった気がした。
孫どころか子供も旦那もいないけど。
『 じゃ、レジ行くんで着替えてきてくださーい 』
何か言いたそうな彼を無理矢理押し込んで、シャーッとカーテンを閉めた。
５分ほど待って、出てきた坂田さんから服を受け取り、会計を済ませた。
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まかろに - あ,ありがとう生前にこんな素敵な作品を読ませてくれて (2022年5月3日 23時) (
レス) @page42 id: 96151534f5 (このIDを非表示/違反報告)
蘇羅蹤(プロフ) - 他の色々な作品と違い、キャラ崩壊が少なく面白いです！頑張ってください。 (2019年3月28日 12時) (レス) id: 7586ab9bf9 (このIDを非表示/違反報告)
美桜 - めっちゃ面白いです！ちょっと見ただけでどハマりしました！銀ちゃん可愛いぃぃぃぃ！！！続きが早く見たい！！ (2018年1月19日 1時) (レス) id: 90a9ae15b2 (このIDを非表示/違反報告)
雛罌粟 - すっっっっごいこの作品大好きですっっっっ！！！！応援してます！頑張ってくださいっっ！！！ (2018年1月13日 22時) (レス) id: ab7dcc8355 (このIDを非表示/違反報告)
セラ - この作品大大大大大好きです！！！ 応援します！がんばれ！ (2017年12月14日 6時) (レス) id: cf60114889 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちゅぴこ | 作成日時：2017年10月6日 0時
