０７ ページ7
.
黄「りゅう起きて」
腕のなかで抱き枕がもぞもぞと動く感覚に片目を薄っすらあけて確認すれば可愛い抱き枕がこちらを見上げていた。いつもは先に起きて準備万端な淳子に起こされるけどベッドのなか──もとい俺の腕のなかですっぴん寝間着姿の淳子に起こされるのは休日だけ。
青「かわいい〜…」
黄「こら、寝るな！髪と手もこそばい〜っ！」
青「──…あかん」
黄「ふぇ、なに、どうかした！？」
青「むらむらしてきた」
黄「〜〜〜もう知らん」
細い腕のどこにそんなパワーを隠していたのか、身体を押し退けるとぷりぷりと怒りながら淳子は寝室から出ていってしまった。時計見遣ればもうすぐ11時。
青「ごーめーん」
黄「むらむらされても困るから抱きつかんといて」
青「それは無理」
黄「10時前から20分くらい粘ったけど流星さんってば全然起きひんし…でも疲れてるならゆっくり寝かしてあげよーって思ったのになんやねん、あほ！」
青「神ちゃんがおしえてくれたフルーツサンドのお店人気やから開店前に行ってならばな買えへんもんね」
黄「だから10時には起きようねって言うてたのにどっかの誰かさんはすっかり忘れてぐっすりやし、起きたと思ったら中学生みたいなこと言い出すし！」
青「ごめんなさい。今日は流星くん特製のバリうまチャーハンで我慢していただけないでしょうか！？」
黄「……………夕方になったら一緒にスーパー行こ」
シンプルに約束を忘れてしまって申し訳ないから神ちゃんおすすめのフルーツサンドは明日の朝ならんでから出社するとして、とりあえずいまは可愛らしい腹の虫が鳴いてはずかしそうにしてる淳子に特製チャーハンをご馳走して夕方までまったりいちゃいちゃしよ。
黄「まったりする暇なんてありません」
青「うわぁ…すげぇ…！」
結婚式が終わってすぐに仕事だなんだとバタバタしていたから当日いただいたお祝いやご祝儀の管理、式に呼べなかった友人知人宛の結婚報告、式後にいただいたお祝いやご祝儀へのお返し、新婚旅行の計画などやらなくてはいけないことがまだまだ山積み。
黄「みんなして包みすぎなんやけど…神ちゃんとのんちゃんなんてまだ若いから無理せんでええのに…おじさんたちは絶対ちょけてるし…」
青「はあ？ほとんど身内と同額やん！…やば」
�陲舛磴鵑眈隼砲發笋蠎蠅世�らそれなりに稼いでいるとは思うけど…いうてもただの同期の結婚式なわけで──恐るべし淳子の番犬たち。
→
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 440人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：26 | 作成日時：2022年4月26日 12時
