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毎朝家の玄関と保育園の正門で断末魔の叫びをあげる大毅に胸を痛めながら出社して、淳子も念願の職場復帰を果たしてから約３週間。新しい環境で日々新しい刺激をもろにうけてる大毅くん、発熱したってよ。
黄「医者がいうには環境が変わって疲れが出たんじゃないかなって。２〜３日でよくなるみたいやからとりあえず保育園には連絡して仕事も２日は休みもらえそうなんやけど…」
青「おっけ。明日は無理やけど明後日なら在宅に切り替えられるし、淳子は出勤しても大丈夫やで」
黄「ありがと〜！」
復帰前と勤務形態を変えたといっても大毅くらいの年齢の子どもは頻繁に発熱したり体調を崩すからすべてシフト通りとはいかない。会社やまわりの理解があってもどうしたって申し訳なさは生まれてしまうから夫婦間でやれることはやる。
黄「流星おかえり」
青「ん、ただいま。大毅はどう？」
黄「ん〜…熱もさがってへんからしんどそう」
青「淳子は平気？」
黄「うん、この通り元気です！」
青「腕細っ」
翌朝も熱が下がっていない大毅をまえにやっぱり休むと言い出した淳子を半ば無理矢理送り出して、パパによるワンオペ看病がスタート。
青「大毅」
赤「やっ」
ママがいいと出鼻を挫かれたけど想定内。ぐずぐずの大毅を落ち着かせるために淳子が出勤前まで着ていたパジャマを渡せば、淳子のパジャマに包まれるようにくるまって袖だか裾だかにちゅーちゅー吸いついて大人しくなった。
赤「ばーばい」
青「ばいばいちゃうよ、ごはん食べたらくすりやで」
赤「どおじょ」
青「いやいやどーぞ。おくちあーっして！」
赤「うーっ」
青「……わざとか？」
淳子からヨーグルトと合わせると飲むと事前情報をもらってたことを思い出して実践したら秒でおっきなくちあけてくれた。熱はまだ高いけど食欲はちょっともどりつつあるかな…なんて思ってたけど昼寝布団でごろごろさせてたらもどしちゃって、諸々の後始末と泣きじゃくる大毅をなだめるのにもうてんやわんや。
青「……やべ、寝てた…あれっ、大毅！？」
黄「りゅーせ。目覚めた？」
青「へっ…淳子……えっ、いま何時！？」
黄「16時過ぎ。流星のおかげで微熱まで下がったよ」
青「マジか…よかったー…」
黄「看病お疲れさま、ありがとね」
そう言って淳子が俺の頭をなでると淳子の腕のなかでりんごジュースをごくごく飲んでた大毅も真似して頭をなでてくれた。
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作者名：26 | 作成日時：2022年4月26日 12時
