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ボール転がしたら平気で１時間くらい遊んでるからほんとは動くことが大好きなんだろうけど、少しでも視界から淳子が消えるのが嫌で公園や児童センターに連れていっても淳子のようすをちらちら見ながら半径１ｍ以内でしか遊ばない。そんな大毅くんもつたい歩きをするようになって目が離せない。
黄「ちょっ、流星！大毅キッチンまで来てる！！」
青「大毅〜！そこ入ったらあかんからこっちな！」
ハイハイとつたい歩きを使いわけてどこまでも淳子を追いかけては尻餅して泣いて、どこかにぶつかっては泣いてをくりかえす。けど脚にしがみついてくるのは可愛くてたまらん…コケたら可哀想やから逆の脚で挟んで支えてるんだけど俺の脚に挟まってる大毅の可愛さたるや。
黄「あ〜パパの脚に掴まってんの、ええなぁ？」
青「淳子も掴まってええねんで」
黄「いらんわ」
青「…即マジレスとかやめてや」
黄「…この子だっこ大好きマンやけどこの子でもあんよ出来るようになったらだっこ嫌ってなるんかな」
青「やっぱ歩きたいってなるんちゃう？」
黄「ん〜！いまのうちにいっぱいだっこしとく！」
俺のまえにしゃがみ込んだ淳子が両手を広げるとすぐに手を伸ばした大毅を抱きしめてうりうりうり〜と身体を揺らすと大毅はうれしそうな声があげる。
黄「りゅーせーりゅーせ！」
足元で繰り広げられる可愛らしいやりとりをおそらくだらしない顔で見守っていると淳子のきゅるんとしたおおきな目が俺を見上げてきた。
黄「流星もだっこしてええねんで」
青「──ふっ、だっこしたるわ！」
黄「わ、こける！」
大毅をだっこした淳子をまるっと抱きしめて、おなじように身体を揺らしてみる。大毅のたのしそうな声に触発されて調子に乗ってたら最終的にバランスを崩してベシャっと床に雪崩れてしまい淳子と大毅の下敷きになった。
黄「もー…ほんまビビった」
青「大毅もたのしそうやん」
黄「流星」
青「はい、すんませんっした」
って下敷きになったまま叱られて反省してんのが可笑しくなって俺と淳子が吹き出したら大毅もおおきなくちをあけて笑い出して、嫌でも全身でしあわせを感じてしまってなんだかちょっと照れ臭かった。
黄「今日はたくさん遊んだから早いわ」
青「ということは？」
黄「ということは？」
青「おいで」
黄「ふふっ」
青「ほんま大きなったな…」
それが大毅のことではなく胸のことだと気づいた淳子にまた怒られました。
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作者名：26 | 作成日時：2022年4月26日 12時
