兵庫水軍と犬夜叉異聞路続編

蝦蟇の弱点 ページ27

重「何？お前何を言って…！」

疾風「待て！もしかして、まだ殿様の意識が残ってるんじゃ…？必死に抵抗してるんだ。おい、法師様、珊瑚ちゃん！蝦蟇に取り憑かれた奴を蝦蟇から切り離すにはどうすりゃ良いか判らないのか？方法を知ってるなら教えてくれ！」

犬夜叉「悠長なこと言ってる場合かよ！」

弥勒「待ちなさい。確か、宿主の意識が残っている状態なら、切り離す手段は有るには有りますが…、此奴は、火や熱湯等の高い熱に弱いんです。ですから、躰ごと火炎の中に投げ込むか、でなければ、煮えたぎった油か熱湯をを頭からぶちまけるとか…。」

鬼蜘蛛丸「じ、冗談は止めろ！そんな真似したら、切り離せても取り憑かれてる側は助かる処か…！」

当たり前だ。妖怪は治癒力と再生能力が高いから問題ないが、只の人間にそんな物をぶちまけたり等したら、どうなるか考えなくても分かるだろう。間違いなくその場で即死する。

犬夜叉は、片付けた方が速いと、鉄砕牙を振りかぶった。その時、信長が九十九の蝦蟇の前に立ちはだかり、犬夜叉に言う。

信長「待て！まだ間に合うなら、殺めてはならぬ！露姫様を娶って下さった方なのだ。頼む。何とかお救いしてくれ！」

かごめ「信長君…！」

だが、次の瞬間蝦蟇の眼が不気味に光り、信長を突き飛ばした。

ドッ！

信長「うわっ！？」

前のめりに倒れ掛ける

瘴気を吐き出そうと口を開く。

かごめ(如何したら…、…っ！火に弱い？そうだわ！)

かごめは咄嗟に、行燈の火の灯された小皿を掴むと、リュックからヘアスプレーを取り出し、小皿の火を九十九の蝦蟇に向け、火に向けてヘアスプレーを噴射した

ゴォッ！！

ガスのアルコールに火が燃え移り、簡易の火炎放射器と化す。吐き出された火炎は、まともに九十九の蝦蟇を炙った

(注・危ないから良い子は絶対に真似しないで下さい！)

舳丸「何っ！？」

その瞬間、殿の躰から蛙の霊体が悲鳴を上げながら飛び出してきた。九十九の蝦蟇の本体だ。

ギィィィ…！！

鬼蜘蛛丸「本体が出て来た！早く！」

かごめ「今よ！犬夜叉！」

犬夜叉「任せな！喰らえっ！」

ザンッ！一撃で切り裂いた。四魂の玉の欠片が弾け飛び、九十九の蝦蟇は消滅した。

その直後、蝦蟇の術が解け、卵の中に封じられていた娘達が息を吹き返した。喰われてしまった者達は助からなかったのだが…。

信長は、元の姿に戻った殿を抱きとめ、安堵した顔になる。

信長「其方達、殿を救ってくれて感謝する。良かった…！」

やっぱり大うつけ者→←卵の意味

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