たたりもっけと小さな悪霊(6) ページ20
かごめ達は、炎の消えた部屋を見ていた。すると、
舳丸「かごめ!兄貴達、よかった。やはり此処でしたか。さあ、入って下さい。」
舳丸が、一人の着物姿の女性を連れて入って来た。兵庫水軍の皆も居る。
鬼蜘蛛丸「舳丸。お頭達も…!その人は?」
協栄丸「真由ちゃんのお母さんだよ。探して、事情を話したら来てくれたんだ。」
真由の母「済みません。火事の後、知り合いの家に身を寄せて居たのですが、真由の事で話が有ると言われて…。あっ、ま、まさか…、貴方、真由?真由なんでしょ!」
驚いた事に、母親には真由の姿が見えているらしい。母親は、真由に近寄り、その躰を抱き締めた。
真由「そうだったの。まさか幽霊になっていたなんてね。辛かったでしょう。あの時に気が付いてあげられなくてご免なさいね。」
真由は、母親の顔を見ると、こう言った。
真由「良いんだ。お母さん、あたしも言いたい。あの時のこと、喧嘩しちゃってご免なさい。もうそろそろ行かないと。じゃあね。お母さん…。」
真由は、優しい笑顔になると、静かに消えていった。
もう大丈夫だと、皆は母親に別れを告げ、帰路に就いた。
犬夜叉「全く。無事に済んだからよかったがな。下手したら、かごめとあんた達は、あの悪霊の餓鬼諸共地獄に引きずり込まれてたぜ。あの世への理は他者には介入出来ないんだ。ヒヤヒヤしたぜ全く。」
かごめ「犬夜叉、あたしやっぱり、真由ちゃんは悪霊なんかじゃ無いと思うわ。」
鬼蜘蛛丸「俺もそう思うよ。あの子は、只淋しがって助けを求めていただけの女の子だ。」
其れから少しして、水軍館に真由が現れた。可愛い金魚の柄の浴衣を着ている。
かごめ「あら、可愛い。似合うわよ。」
真由「お母さんが縫っててくれたんだよ。挨拶してから行こうと思って。」
逝く。つまり、成仏するのだ。あの世に昇天し、新しい命へと産まれ変わるために。
義丸「そうか、もう行くのか。」
鬼蜘蛛丸「道中気を付けてな。いや、大丈夫か。其奴が居るからな。その子を頼んだぞ。」
かごめ「さよなら、真由ちゃん。」
真由「じゃあね。ありがとう!」
真由は、目を閉じたたたりもっけに連れられて天へと昇っていった。たたりもっけの吹き鳴らす魂静めの笛の音と共に。
3人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あやみ - 肉付きの面でしたよね('_'?)確かに良く蛇捕まえられましたね(汗)ミョウガさんが血を吸って滋養のドリンク?解毒剤にしてたやつかな?続き楽しみにしてます(笑) (2020年5月24日 18時) (携帯から) (レス) id: b20f29b230 (このIDを非表示/違反報告)
みこち(プロフ) - あやみさん» 七宝が蛇を捕まえられるのは、七人隊の話で見たので書いてみました。見たときは、七宝はよくこんなに蛇を捕まえられるなと感心しました。この先の展開はきあいをいれます。お楽しみに。因みに、能面正体は判りますか? (2020年5月24日 16時) (レス) id: 3f5bca2fa0 (このIDを非表示/違反報告)
あやみ - 続き楽しみにしてますo(`^´*) (2020年5月23日 16時) (携帯から) (レス) id: b20f29b230 (このIDを非表示/違反報告)
みこち(プロフ) - あやみさん» 戦いは中々書くのは難しいです。動きのある場面は、余り得意ではないので。クライマックスではもっと頑張ります! (2020年5月23日 12時) (レス) id: 3f5bca2fa0 (このIDを非表示/違反報告)
あやみ - たたりもっけはかごめに助けを求めているんですね?多分・・・! (2020年5月14日 10時) (携帯から) (レス) id: b20f29b230 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:みこち x他1人 | 作成日時:2020年5月6日 6時