兵庫水軍と犬夜叉異聞路続編

偽水神対兵庫水軍 ページ2

次の日、兵庫水軍の皆は一旦水軍館に戻ることになった。仕入れの仕事があるからだ。幸い餅つきは夕方から始まるので、その時に学園に来ると言って学園を出た。町中に出て、仕込んだ干物や鮑等を取引先に届けていると、奇妙な話が聞こえてきた。

町人「今度は名主様の子供か。可哀相だが、町の平穏には変えられぬからな』

町人「しかしな…、水神様が何故、生贄等を求め始めたのか…、これで5人目だな』

この話を聞き付けた鬼蜘蛛丸と舳丸は、詳しく聞くために近づいた。

鬼蜘蛛丸「済まない。ちょっと良いか？今の話は何のことだ』

舳丸「確か、この辺りの岬には水神様を祀る社と宮が在るだろう？まさか其処の水神様の話ではあるまい。』

町人「…っ！貴方方は…、確か兵庫水軍の！実は、少し前から、町が竜巻や嵐で荒らされ始めまして、その頃を境に、幼子の居る家に白羽の矢が刺さるようになりまして…、その矢に結ばれた文には、

「この矢が刺さったら、その家の子供を水神様の生け贄に差し出すのだ。従わねば町を破壊する』

と記されていまして。以来生け贄を水神様に捧げているんです。一度止めた時には、竜巻で矢が刺さった家が丸ごと吹き飛ばされて…、その家の者は皆死にました。ですので…、』

舳丸「それ以来逆らえなくて、従っていると？妙ですね、鬼蜘蛛丸の兄貴。その宮なら俺も、小さい頃行った記憶はありますが、生け贄何か求めるような神様では無かった筈ですが？』

鬼蜘蛛丸「もしかしたら、犬夜叉君達を狙う輩に関係在るのかも知れないな。舳丸、お頭に話してから学園に急ぐぞ。かごめさん達にいまの話をしてみよう。』

協栄丸に話すと、二人と同じ意見だったので、皆で学園に直ぐに向かった。そして、

小松田「はいはい。あれ？皆さん随分早いですね。餅つきは夕方からですよ？まだ準備も始めてませんが？』

鬼蜘蛛丸「違うよ。かごめさん達に聞いて貰いたい話が有るんだ。入門表を早く貸してくれ。書いたら直ぐに会いたい。』

名前を書くと、小松田に居場所を聞いたが、かごめ達に吉野先生が与えた仕事を聞き忘れたと言うので、急いでかごめ達を探す。中庭で掃除をしているのを見つけて声を掛けた。

かごめ「此処はあと少しで終わるわね。七宝ちゃん、ちり取りを貸してくれる？』

七宝「判った。ほれかごめ。』

弥勒「犬夜叉、見ていないで少しは手伝いなさい。働かざる者喰うべからずですよ。』

犬夜叉「面倒なんだよ。俺らは遊びに来てんじゃねえだろ。』

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