夕日の中で君と歩く (ページ10)

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10,　帰り道（貴方Side）ページ10

放課後の事件の後、アカペラ部が終わるまで部室で待たせてもらった。

「っし、A〜、帰んぞ！」

「お疲れ様、うん！」

残りの四人に手を振り、燐の背中を追う。
校門を出ると、アスファルトは赤い夕日に染まっている。

「燐、今日は助けにきてくれてありがとね、」

「っあ〜、声が聞こえたんだよな」

そう言うと燐は急に私の方を振り返り、ふわりと笑みを浮かべた。私の目に赤い夕焼けを背景にとても綺麗に映る幼なじみ。

「あ！舞斗から連絡はいってる。」

そう言われ私もスマホを確認すると、、

　【夏休みの予定私立&都立】

舞斗夏休みの予定立てんぞー
光緒はぁ〜い、そーいえばAはくるんですか〜?

「わ、返さないと！」

連絡を見て、急いで文字を打つ。

A行くよー!

するとすぐに既読の文字が。
ふいに横を見ると、片手で長い親指を使い、文字を打つ幼なじみの姿。

　ﾋﾟｺﾝｯ
新しいメッセージが入った音がして、見ると

燐お疲れー、舞斗グループ作ってくれてサンキューな!

「燐、」

「ん？」

「夏休み、楽しみだね！」

心から思ったことを伝えると、ふはっ、と笑われた。

「そ～だな！w大人数で出かけんのいつぶりだ？」

それから燐と家に着くまでどこ行きたいか考えては文字を打ち、皆に知らせる、そんな二人で歩く下校。

家に帰っても燐と連絡をとり、通話もする。

　やっぱり好きだな、。