センラさんに誘拐された件について。

誘拐 ページ1

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なんてことのない日常。


朝起きて、顔を洗って、朝ごはんを食べて、歯を磨いて、制服を着て、身だしなみをきちんとして、家を出て、学校。

別に悲劇のヒロインみたいな悲しい過去も無ければ、かと言って別に楽しい事ばかりという訳でもない。

強いて言うとするならば、曲を作ることくらいが楽しみで。ボカロP、有栖。として活動しているAA。


家に帰れば真っ先に部屋に駆け込み、パソコンと睨み合いっこ。
そんな、私の傍から見れば下らない日常。

しかし、その日常は突然終わりを告げる。



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ぱちり、目が覚めたので起き上がろうとすればそこは暗くて。

" いつもの部屋とは違う " そんな事、すぐに分かった。


一先ず起き上がろう、そう思い起き上がれば「 あ、」なんていう声が隣から聞こえる。



「 おはよう、よく寝れた？ 」


聞き覚えのある、声。しかしそれは " 画面越し " から聞いたことのある声。

…………というより、よく寝れた？ なんて。寝れる訳ない、……いや ある、あるけど とりあえずここ何処なの。


「 あの、」
「 ん？ 」
「 ……ここ、どこですか 」


私がそう聞けば「 ああ、」なんて言ってくすくす笑い出す男の人。

笑う要素など一つも無いのだが。



「 そうやなあ、簡単に言えば 俺の家？ 」
「 ………………は？ 」
「 んふふ、まあ簡単に言えば君を " 誘拐 " しちゃいました、ってコト。 」



……………………少し、否 かなり理解が出来ない。


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