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ガラガラのバス車内、一番後ろの座席に並んで腰掛ける。
「はい」
「え……いいの？」
「ふふ、うん」
「ありがとう」
差し出されたイヤホンを右耳につければ、控えめな音量で曲が流れていた。
喋るのが苦手なりに、考えてくれたのだろうか。
拓弥くんと同じ時に同じものを共有できているのが、うれしい。ちょっぴりくすぐったい。
「あ……この曲、知ってる」
「ほんと？」
それは同級生があまり知らないであろう、若い世代にはマイナーなバンドの曲だった。
お父さんが昔からよく聴いていたから、偶然知っていただけで。
驚いたような顔をした拓弥くん。私もこんなところで彼との共通項を見つけられるとは思わなかった。
「うん。好き」
この曲が、そんな意味で言ったはずなのに。
自分で言ったのに、しばらく続く沈黙が恥ずかしくて。
「俺も好き」
違うって分かってるんだけど。そうじゃないって、分かってるんだけど。
ちらりと視線をやると、前を向いたままの拓弥くんが少し口角を上げているのが見えた。
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ちよこ(プロフ) - 草村 みゆさん» コメントありがとうございます！そう言っていただけると、書いていてよかったなあと思えます(; ;) 嬉しいです(; ;) 気まぐれな更新が続くかと思われますが、今後ともお付き合いくださると嬉しいです！ (2017年10月9日 23時) (
レス) id: 96b79ece7b (このIDを非表示/違反報告)
草村 みゆ(プロフ) - この話すごく好きです！ 続きも楽しみにしてます＼(^o^)／ (2017年10月1日 17時) (レス) id: d19d8cf885 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちよこ | 作成日時：2017年8月16日 19時
