五十六話 ページ9
ころんside
醜形恐怖症…？
聞いたことのない言葉に首を傾げる。
よく分からないが、Aはその"醜形恐怖症"なのかな…？
『私ね、醜形恐怖症なの。 醜形恐怖症は、外見の欠点が必要以上に気になって、生活に支障がきたしたりする事がある。私がヒステリックなのは、この醜形恐怖症のせい』
…あぁ、そういう事か。
以前Aの母親に会って家から追い出された時、Aは自分の事をヒステリックだと言っていた。
ヒステリックだと言っていた理由は、醜形恐怖症からだったんだ。
僕の目の前でそんな素振りを見せなかったのは、Aの気遣いなのだろう。
…でも、Aに外見上の欠点なんてある？
ないと思うのは僕だけなのかな。
AはAのままでいいのに。
今でも十分可愛いのに。
ころん「A、Aは今でも十分可愛いよ。だからもっと自信を持ってもいいと僕は思うよ」
『…ありがとう、でもやっぱり、気になるものは気になるの。誰も見てないのは分かってる。でも私が嫌。どれだけ頑張っても、私は醜いまま。変わらないの』
Aはとうとう下へ俯いてしまった。
あぁ、涙を堪えてるんだなぁ、と分かった。
声は震えてるし、鼻声だし。
Aは自分を醜いと思ってるんだ。
幼い頃から、何年も。話を思い出す限り、小学校の頃くらいから気にしてるんだろう。
ずっとずっと、一人で苦しい思いをしてきたんだろう。
今すぐ助けたい。
僕にできる事をしたい。
でも、僕は醜形恐怖症というものを初めて知ったし、どういう対応をとれば良いのか全く分からない。
…かっこ悪いけど、Aに聞いてみようか
ころん「…僕何かできることある？」
Aは顔を上げず、「可愛いって言って」とお願いをされた。
良い機会だと思い、僕はそれに従った。
ころん「Aは可愛いよ」
『………』
ころん「可愛いし、偉い。Aはずっとずっと我慢して、努力して。努力する女の子ほど可愛い子はいないよ。Aは本当に可愛い」
Aは相変わらず俯いたままだった。
うーん、困ったな。
その瞬間、耳を聾する炸裂の音が鳴り響いた。
音のする方へ視線をやると、暗い夜空を覆い尽くすように巨大な花火が炸裂した。
光の玉が一瞬のうちに視野いっぱいにまで広がる。
火の粉はきらきらと輝きを増していて。
それに続き、次々と花火が夜空に打ち上がっていく。
『…花火、始まったね』
ころん「…うん」
Aがようやく顔を上げた
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あじゅき(プロフ) - ゆずたくあんさん» ゆずたくあんさんコメントありがとうございます！夢主ちゃん無事なんでしょうかね…？ (2021年12月24日 10時) (
レス) @page26 id: e43a74c31a (このIDを非表示/違反報告)
ゆずたくあん - やだああぁぁぁあ（）夢主ちゃん気になる…どうか無事であってくれ…！ (2021年12月23日 20時) (レス) @page26 id: 2c620bbbe8 (このIDを非表示/違反報告)
そーだだお(プロフ) - 甘酸っぱい青春から一気にヤバイ状況に…この先どうなっちゃうんでしょうか… (2021年12月23日 19時) (レス) @page26 id: b62b3a7923 (このIDを非表示/違反報告)
あじゅき(プロフ) - 空白時さん» 空白時さん！！コメントありがとうございます！すっごく嬉しいです！！更新頑張ります！ (2021年11月29日 14時) (レス) id: e43a74c31a (このIDを非表示/違反報告)
空白時 - コメント私の作品に私の作品にありがとうございました^^あじゅきさんも更新頑張ってください！ (2021年11月29日 12時) (レス) @page19 id: f150051e85 (このIDを非表示/違反報告)
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