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七十二話 ページ26

ころんside


電話がかかってきた。
全く知らない電話番号。
恐る恐る出てみるも、全く聞き覚えのない声だった。


「お前、青柳ころんで間違いないな?」

ころん「…はい、」


なんで名前を知ってるんだ、と気味が悪くなる。
鳥肌が立って、なんだかこの先を聞いちゃいけないような気がして、電話を切ろうとした。



が、その後の言葉に、電話を切る事ができなくなった



「倉田Aを知っているか?」

ころん「! なんで、…?」


あからさまに動揺を隠すことができなかった僕の声。
微かに震えていたのに気づいたのか、急に愉快そうなら声色に変化する。


「今から倉田A」の家に来い。来なかったら、この女を殺す」

ころん「…はぁ!?」


何かのドッキリだと思った。
そう思いたかった。
…でも、電話越しからは、微かに聞こえるAの叫び声。


堪えきれなくなった僕は、受話器を放り投げて、急いでAの家へ急ぐ。
何度もこけそうになった。
それでもなんとか踏ん張って、ひたすら足を動かす。



Aの家に着いた頃には、もう疲れ果てて。
肩を上下に揺らして、荒い呼吸を整える。
でも、休んでる暇などない。
息を飲んで、勢いよく玄関の扉を開けた。


ころん「Aっ!!」


シン…と静まり返った家の中、一番奥の扉の向こうから、クスクスと愉快そうな笑い声が聞こえた。
奥か…!
急いで扉を開ける。



ころん「A、…?」



ソファーの上には、Aが横たわっていた。
黒いパーカーを着ていたであろうに、膨らんだ胸が見えるくらいまでまくり上げられていた。


下半身はほとんど露出していて。
床の方へ目をやれば、放り投げられたズボンと下着が目に映った。


彼女の顔を見れば、目を瞑ったまま。
でも、口や鼻からは、ネバネバとした白い液体と泡が出ていた。
ピクリとも動かない彼女見て、まさか、と最悪の事態を理解した。



「あぁ、来たの? 残念♡ 君遅いからさ、もうコイツ、殺しちゃったよ」

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作品ジャンル:恋愛
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あじゅき(プロフ) - ゆずたくあんさん» ゆずたくあんさんコメントありがとうございます!夢主ちゃん無事なんでしょうかね…? (2021年12月24日 10時) (レス) @page26 id: e43a74c31a (このIDを非表示/違反報告)
ゆずたくあん - やだああぁぁぁあ()夢主ちゃん気になる…どうか無事であってくれ…! (2021年12月23日 20時) (レス) @page26 id: 2c620bbbe8 (このIDを非表示/違反報告)
そーだだお(プロフ) - 甘酸っぱい青春から一気にヤバイ状況に…この先どうなっちゃうんでしょうか… (2021年12月23日 19時) (レス) @page26 id: b62b3a7923 (このIDを非表示/違反報告)
あじゅき(プロフ) - 空白時さん» 空白時さん!!コメントありがとうございます!すっごく嬉しいです!!更新頑張ります! (2021年11月29日 14時) (レス) id: e43a74c31a (このIDを非表示/違反報告)
空白時 - コメント私の作品に私の作品にありがとうございました^^あじゅきさんも更新頑張ってください! (2021年11月29日 12時) (レス) @page19 id: f150051e85 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あじゅき | 作者ホームページ:ない  
作成日時:2021年11月3日 6時

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