三十七話 ページ37
ころんside
おお…一口で全部いった…勇者じゃん…
あんなん、半分でさえ辛かったのに…
さて、反応はどうだろう…と、Aの顔を覗き込む
『………』
ころん「……ぶっっっはっ!!」
『…笑わないで、』
ころん「いやっ、顔!! 顔険しすぎっ!!」
Aの顔は信じられないくらいくしゃくしゃになっていた。
それほど美味しくなかったんだろうね。
うん。分かるよ。まじで美味しくない。
『…ごめんころん、正直ほんとにこれ美味しくない』
ころん「いいよいいよ、もっと言ってやれ」
『辛すぎ、ころん料理向いてない』
ころん「まぁ、今まで僕は料理のりょの字も触れてこなかったからね」
僕はえっへん、と胸を張って見せた。
Aは呆れながらも、クスクスと笑ってくれた。
その後すごい勢いでお茶を一気飲みしてたけどね。
ころん「…はぁ、まじで食べたくない、どうしよう」
『がんばれ』
ころん「…アリにあげよっかな」
『それだけはやめなさい。自分で作ったんでしょ? 食べ物を粗末にしてはなりません!』
ころん「えー…」
母親みたいだな。
や、Aは将来絶対良いお母さんになるよ絶対。
あ、僕がお父さんね。
うんうん。子供は…二人くらいがいいなぁ
なんて妄想をしていると、何かが口の中に入った。
…これは、
僕の卵焼きだ
ころん「…うえっ!! かっら!!!」
『そんなに間を溜め込むから余計食べたくなくなるの。パパッといきなさい』
ころん「待ってまじ無理!! 水!!」
本当、我ながら自信作だったのになぁ…
めっちゃまずかったわ。
見た目だけは完璧なのに…
『料理は見た目も大事だけど、味も大事なのを忘れちゃダメですよころん』
ころん「…はぁ〜い」
って、なんでお説教的なものを受けてるんだ僕は。
…でも、頑張るか。
Aにいつか料理を振る舞ってあげたい。
いつも自分で作ってるんだから、たまには休んでほしい。
…料理教室でも通おうかな。
なんて思いながら、僕はお茶を口につけた。
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あじゅき(プロフ) - リンさんコメントありがとうございます!!そう言っていただき、私も嬉しいです!これからもよろしくお願いします!! (2021年10月24日 23時) (レス) id: e43a74c31a (このIDを非表示/違反報告)
リン - このお話好きなので、書き方が好きなので、新しいお話読めて嬉しいです!遅れましたらが、初コメひつれいしました。頑張ってください! (2021年10月24日 22時) (レス) id: 7fbb50c056 (このIDを非表示/違反報告)
リン - あ (2021年10月24日 22時) (レス) @page40 id: 7fbb50c056 (このIDを非表示/違反報告)
あじゅき(プロフ) - さところさん、コメントありがとうございます!そうですねー、醜形恐怖症とは、外見上の欠点にとらわれること、でしょうか。外見での些細なことが気になり、生活に支障をきたしてしまう、という事です。わかりにくくてすみません、、これからもよろしくお願いします! (2021年10月24日 19時) (レス) id: e43a74c31a (このIDを非表示/違反報告)
さところ - めちゃくちゃ面白いです‼︎醜形恐怖症って何ですか?よければ教えてください。あと言い忘れてました、はじめまして。これから頑張ってください‼︎ (2021年10月23日 22時) (レス) @page24 id: 6a3452bb65 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あじゅき | 作成日時:2021年10月14日 21時