ミルクティー【青】

二十一話 ページ21

ころんside


「………」


え、すっごい気まずい…


ちょっとさっきまで楽しかったのにどうしてくれんの


この空気すっっごい嫌なんだけど。


美奈「…なんであんたがここにいるわけ、」

『…美奈こそ、なんでここにいるの』


お互いすっごい睨み合ってるんだけど…


「え、美奈この女と知り合いなわけ？え、てかさ」

「…可愛くないよね、この女」

ころん「は？」


可愛くないよねって、Aの事？
は？こいつら目腐ってんじゃねぇの。
こんな天使どこにいると思ってんの。
世界中何処探してもいねぇよ。


「てかさ、美奈が来たいって言うから来たけどさー…こんな奴のどこがいいわけ？」

「わかる。ずっと勉強してるような地味男なのにさーずっとこだわって」

美奈「！！ 二人ともやめて！！」


…今度は僕の悪口ねぇ…
え、こいつら何か言ってないと死ぬ病気なの？
一回黙れや。


「でも、なんかお似合いじゃね？」

「そーそー、ブサイク同士お似合いじゃん」

美奈「ちょっと！！ やめてって言ってるでしょ！！ ころんくんはブサイクなんかじゃないもん！！ ブサイクなのは、Aだけでしょ！！」


隣を見ると、身体を震わせながら泣くのを堪えてるAちゃんの姿。


こんなん見て、放っておける奴いる？


好きな子罵倒されて、何もしない奴っている？？


…流石にこれはキレるよね。


美奈「Aは…！！」

ころん「うるさい」

美奈「…えっ、？」


僕が今どんな顔してるのかは分からない。
けど、怒りで顔が歪んでいるのは確かだと思う。


ころん「ほんと、何しに来たわけ？ 迷惑かけに来たんなら帰ってくんない？」

美奈「そんな、私迷惑なんてかけてなんか…」

ころん「…わかんないわけ？ 友達馬鹿にされてて僕今すっごい胸糞悪いんだけど」

美奈「……」

ころん「…言っとくけど、僕の事散々罵った奴を好きになんてならないからね」

美奈「えっ…」


えっ…って、え、まさかごめんなさいしたら好きになるとか思ってたの？？

逆に怖いんですけど。


そんなことを思ってると、奴はわなわなと身体を震わせて。

そしてとうとう、怒鳴り散らした。


美奈「っ、もうっ！！なんなのほんと！！最悪！！」


うんうん、こっちも最悪だよ。
帰ってよほんとにさぁ。


美奈「あんたといると、まじで悪いことしか起きないし！！」


…Aの事か。


美奈「っ、なんであんたなんかがころんくんといるわけ！？ あんたなんか、いなくなればいいのに！！」

二十二話→←二十話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す