俺は、何をしたい…?〈最終話〉 ページ7
真剣に考え事をしていた俺は、ふいにおでこをつつかれて我に返った。
顔を上げるとネスがいた。
「なに難しい顔してんの笑。眉間にシワ寄ってるよ。顔がぶちゃいくになっちゃうぞ?…笑」
ネスは俺の眉間をくりくりしながら笑ってる。
「あんまり思い詰めんなよ…?」
冗談ぽく、けど、どこまでも優しい声に、
「…なによー、元はといえばお前の言葉のせいなんだから…」
俺は口を尖らせながらついポロッと言ってしまった。
「えっマジ? それはスマン…!
俺、なに言った?」
ネスが急に真顔になって、真剣に謝ってくるから、
「えっ? あ、いや、大したことじゃ…」
俺はしまった…!と思いながら一生懸命否定した。が…
「お前…抱え込むのはお互いナシって決めたろ。白状しろ!?」
そう言いながらネスは、俺の両のほっぺをつまんでイーッて広げた。
「ちょ…!ねふ、やめへぇぇぇ〜…」
そう痛くはないが必死で抵抗する。
そこへあつきさんがやって来た。
「なんだなんだ、お前らぁ…
いい加減、仲良くしろって…笑」
あつきさんの言葉に、俺とネスは吹き出してしまう。
「いやいや、だから不仲じゃないんですって!笑」
「いつまでそれ引きずってるんすか。笑」
俺たち二人の言葉にあつきさんも吹き出す。
俺ら三人の笑い声が、室内に響き渡る。
…あぁ、いいな、この空間。
こうやって、ネスやあつきさんや他のメンバーみんなと、ずっと笑い合っていたいな…
その先にある、武道館。アニメ化。
それが叶えられたら。
…最高の人生じゃないか!
俺はいまだ笑い転げてる二人を眺めながら、ぼんやりと頭の中に描かれた未来図に胸が高なるのを感じていた。
終
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サトウ(プロフ) - アクシス好きだな〜 (1月22日 14時) (レス) id: ec7ca02e6e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:tako | 作成日時:2023年6月8日 12時