体が、入れ替わる!? ページ18
「…さてさて、ここからが、ネスがやりたかったことだよね。」
二人は銭湯を出たあと店に寄り、晩ごはんとおつまみを調達して、今度はとぅーしの家へ帰ってきた。
「そーなんだよね〜、俺、ホント酒弱くなっちゃって。もう少し酒楽しみたいのに、体が受け付けなくてもう飲めない…みたいなことが増えちゃって…」
「そっか。じゃあ今日は俺が美味しいハイボール作ってやるからな…」
ネスの顔のとぅーしがニコっと微笑む。
…ほんと、顔は俺だけど表情はとぅーしだ。
不思議…だけど、安心する。
「…一応、俺の経験上、制限付けさせてもらってもイイ?」
とぅーしが、◯杯までね、とネスに告げる。
「えっ、お前、そんなに飲めるの!? 聞いただけで胸焼けしそうなんだが。笑」
「いやいや、んなわけないでしょ笑。
俺の体なんだから、それくらいは大丈夫よ?」
笑いながら、慣れた手付きでハイボールを作ってくれる。
「けど、全然、お前のペースで飲んじゃって。」
とぅーしはそう言いながら、はい、どうぞ、一杯目は初心者向けの美味しいお酒にしたよ、とネスにグラスを差し出した。
「ありがと。…あれ、とぅーしは飲まないの…?」
「うん。今日はネスの体だから。間違って自分のペースで飲んじゃうと危ないから。」
「えー…ごめんね、なんか。」
「大丈夫大丈夫!だから代わりに、美味しいノンアルコール用意しといたんだ♪」
とぅーしはニコニコしながら、冷蔵庫から缶を取り出してきた。
…
「…すげぇ、3杯も飲んでるのに、酔い方まだこんなもんなんだ、お前の体。」
ネスは不思議そうにしている。
「3杯なんて、まだまだよ。笑」
「…体は大丈夫そうだけど、次の一杯でラストにするわ。俺の気持ち的に、それで満足。どれもこれも美味しかった。ありがとね、とぅーし。」
ネスの言葉を聞いて、わかった、じゃラストは一番のおすすめにするねー、とハイボール作りに取り掛かるとぅーし。
「…ね、てゅーし、一杯くらい一緒に飲まない…?この珍しい体験の記念に。俺の体でも、一杯とかなら大丈夫だからさ…」
ネスが誘う。
とぅーしは小首をかしげてしばらく考えていたが、
「そうね、じゃあ一緒にいただこっかな♪」
とぅーしは自分の分のグラスも用意した。
「貴重な一日に乾杯!」
二人が軽くグラスをぶつけると、涼やかな音が室内に広がった。
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サトウ(プロフ) - アクシス好きだな〜 (1月22日 14時) (レス) id: ec7ca02e6e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:tako | 作成日時:2023年6月8日 12時