【あんスタ】私達の星奏館2【月永レオ】 (ページ31)

今日:9 hit、昨日:35 hit、合計:128,379 hit

May.68 ページ31

.

今日はレオが居ない日。海外に行ってるのである。そして、私は暇である。こんな日にやることは一つである。

そう、ライブ鑑賞である。もちろん、Switchの。レオにはSwitchを好きなことは言ってないから、一応居ない時に見る的な？

首にSwitchのタオルを巻いて、ジュエルリングを指いっぱいにはめて、ペンライトを両手に持って、ライブを鑑賞する。家だからメイクとか髪のセットはしないけどね～

『Switchの世界へようこソ！』という夏目くんの声でライブが始まる。そう、ここの夏目くんのステージへの出てき方がもうたまらずにかっこいい。何度も何度も巻き戻して見る。

…はああ♡かっこいい

そう私が夏目くんをここまで好きな理由は夏目くんの入学式の日の出来事にある。

＊

「やばっ、遅刻する！今日、入学式でプロデューサーとして挨拶しなきゃいけないのに！」

ぱたぱたとスピードは遅いけど、全力で走る私。青いブレザーに身を包み、リュックサックが落ちないようにショルダーベルトをしっかり握って走っていた。

「お姉さン、ハンカチ落としたヨ」

突然声をかけられた。振り向けば、ハンカチを拾ってしゃがんでいる赤色の男の子がいた。オレンジ色の瞳に見つめられてはなんだか不思議な感覚になる。

……イケメン。

ゆっくり腰を上げた男の子は、「はイ、お姉さン」とハンカチを私に渡して、「今度は落とさないようにネ」とだけ言って、すたすたと歩いていってしまった。

…。

ありがとう、のお礼すら言い忘れるぐらいには彼に見とれていた。…かっこいい！！！え、だれ？あんなかっこいい人、私の学年にいたっけ？いや、いない。いたら、絶対覚えてるし！なんなら、先輩！？いや、先輩の名前も把握してるから違うはず！

…てことは、新入生…？

「…！？」

新入生と思うだけで、胸がなんだか痛くなる。名前、名前だけでも知りたい。そう思って、私は入学式の会場まで走った。

.